お葬式のマナー
2024.05.29
香典は郵送できる?送るタイミングや送り方のマナー、添える手紙の例文も紹介します
やむをえず葬儀に参列できない。そんな時、「せめて香典を郵送したい」と考えることがあると思います。香典は本来、お通夜や葬儀に参列する際に持参するものですが、ルールやマナーを守って送れば、郵送でお送りしても問題ありません。
今回は、香典を郵送する際のマナーや送る時に注意すべきことなどをお伝えします。香典に同封する手紙の例文もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
香典は郵送してもいいの?
香典は、故人様の霊前にお供えする金品であると同時に、ご遺族への気遣いの気持ちを含んだものでもあります。葬儀はできる限り参列すべきものとされていますが、中には病気や怪我で動けなかったり、遠方にお住まいだったりと、やむを得ず参列できないこともあると思います。そのような場合、弔電や供花をお送りして弔意をお伝えする方法もありますが、それらの代わりに香典を郵送してもマナー違反とはなりません。
もちろん実際に参列することにはかないませんが、礼を尽くすことはできるでしょう。
香典を郵送する際に気を付けること
香典を郵送する際には、いくつか注意点があります。
必ず現金書留で送る
現金をお送りすることになるため、普通郵便ではなく必ず現金書留で送りましょう。ヤマト運輸や佐川急便といった宅急便にはこのサービスはないため、郵便局で送ります。ちなみに現金書留以外で現金を送ることは違法とされていますので注意しましょう。
【現金書留にかかる費用】
現金書留用封筒=21円
1万円以内の場合=基本料金+480円
※1万円以上の場合は5000円ごとに11円が加算されます。香典でそこまでの高額をお送りすることはあまりないとは思いますが、現金書留で送ることのできる金額の上限は50万円までとなっています。
なるべく早く送る
香典を郵送する際は、なるべく早く送るようにしましょう。葬儀が執り行われる日程を確認し、間に合うようであれば会場宛に、間に合わなければご自宅宛にお送りします。
【現金書留の配送にかかる日数】
現金書留の配送日数は普通郵便と同じです。基本的には、同一県内=翌日、県外=午前中の受付で翌日/午後の受付なら翌々日となります。
郵便局のHPでも送付元と送付先の郵便番号で、配送日数の目安を調べることができます。
●葬儀に間に合う場合
送る場所:葬儀会場
送るタイミング:葬儀の日程に合わせて日時指定をする
斎場によっては現金書留の受け取りに対応していない場合があるので、事前に電話で確認してから送りましょう。また宛先には、葬儀会場の名称と喪家の名前は必ず書くようにします。喪主の名前がわかるようなら、そちらも書いておきましょう。
宛先の書き方 例)
「葬儀会場名(〇〇斎場)+ 喪家名(〇〇家)+ 喪主名(〇〇様)」
●葬儀に間に合わない場合
送る場所:喪主のご自宅
送るタイミング:葬儀後2日〜1週間以内
ご自宅にお送りする際の宛先は喪主宛です。あらかじめご遺族に、いつご自宅に届くかの目安を伝えておくと、受け取り損ねることがなく安心です。
香典を郵送する際の封筒の入れ方のマナー
香典をお送りする際に、用意するものは以下のとおりです。
- ①お金
- ②不祝儀袋(香典袋)
- ③一緒に添える手紙用の便箋または一筆箋
- ④現金書留用封筒
- ⑤封筒の入れ方
不祝儀袋はコンビニなどで購入することができます。故人様の宗旨宗派に見合ったものを選んで購入しましょう。
①お金:香典金額の相場
中にお包みする金額は、故人様との関係性やご自身の年齢などによっても異なりますが、親であれば3〜10万円、兄弟姉妹であれば3~5万円、祖父母やおじおばであれば1~5万円、その他の親戚や友人・知人であれば5千円〜1万円が相場となっています。
関係性別の詳しい香典金額の相場についてはこちらの記事も参考にしてください。
②不祝儀袋(香典袋)の選び方と書き方
基本的には、浄土真宗以外の仏教であれば「御霊前」、浄土真宗であれば「御仏前」と書かれた、黒白または双銀の結び切りの水引のものを選びます。
中袋と外袋に分かれている場合は、中袋に金額と住所・氏名を書き、外袋の表書きの下に氏名を書きます。中袋がない場合は、表側に表書きと氏名、裏側に金額・住所・氏名を記載しましょう。なお葬儀の香典は薄墨の筆ペンで書くのがマナーです。
故人様の宗旨宗派にあった不祝儀袋の選び方や書き方のマナーはこちらの記事も参考にしてください。
③一緒に添える手紙用の便箋または一筆箋
お手紙(添え状)は、白無地の縦書きの便箋を1枚使用します。後述しますが、2枚以上書くことはマナー違反とされています。また手紙を封筒に入れる場合は、二重封筒ではなく一重の封筒を用いるのがマナーです。
④現金書留用封筒
現金書留を送るためには専用の封筒を使用します。封筒は郵便局で1枚21円で購入できます。
⑤封筒の入れ方
必要なものが準備できたら、マナーに従って封筒に入れます。入れる時のお札の向きに注意しましょう。
不祝儀袋は中袋と外袋に分かれていることが多いです。まず、お金の肖像画が描かれている面を下にして中袋に入れ、その後外袋で包み、最後に現金書留用封筒に入れます。
【文例あり】香典に添える手紙の書き方
香典を郵送する際は、ただ現金を不祝儀袋に包んで送るだけではなく、手紙を添えるのがマナーです。ここでは、香典と一緒に同封する手紙(添え状)の書き方や注意点について文例を交えてご紹介します。
手紙を添える時に気をつけること
①薄墨か黒いインクのペンで書く
不祝儀袋に表書きや氏名を書く際と同様に、お手紙も薄墨の筆ペンで書くのが正式なマナーです。これは「突然の訃報に、悲しみで墨が滲んでしまった」という気持ちを表現するためだといわれていますが、もし薄墨がなければ、黒いインクのペンや万年筆などを用いても問題ないとされています。ただし、黒以外のペンを用いることはマナー違反になるため気をつけましょう。
②前文は省略し、お悔やみの言葉からはじめる
「拝啓/敬具」といった頭語・結語、「〇〇の候」といった時候の挨拶、「時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます」などの、本題に入る前に用いられる慣例的なフレーズは、香典に添える手紙の場合は省略し、冒頭からお悔やみの言葉を綴ります。
③便箋1枚にまとめる
2枚以上になってしまうと、「不幸が重なる」ことを連想させてしまうため、必ず1枚におさまるようにします。そのためあまり長々と書かないよう気をつけましょう。
④二重封筒は避ける
正式な文書は二重封筒で送るイメージがありますが、弔事の場合は同じく「不幸が重なる」ことを連想させるため、一重のものを用いましょう。
⑤縦書きの無地の便箋を選ぶ
便箋は、白無地で縦書きのものを選びましょう。
⑥忌み言葉を避ける
弔事では用いてはいけない「忌み(いみ)言葉」というものがあります。具体的には以下のような言葉が忌み言葉とされています。
●繰り返しをイメージさせる言葉
ますます、たびたび、いろいろ、かさねがさね、再三、続いて、引き続き など
上記のような、繰り返す言葉や繰り返しをイメージさせる言葉は、不幸が重なることを連想させるため手紙でも使わないようにしましょう。
●死や苦しみ、終わりを連想させる言葉や数字
死ぬ、苦しむ、病、苦労、忙しい、多忙、浮かばれない、痛い、終わる、四、九 など
忙しいや多忙は「亡」という文字が含まれていることから避ける傾向にあります。たとえば「ご多忙のところ」などはよく使ってしまいがちですが「ご多用」に言い換えることで忌み言葉を避けることができます。
【例文】香典に添える手紙の書き方
香典に添える手紙は、5つの要素で成り立っています。
①故人様に対するお悔やみの言葉
例)・・〇〇様の訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
②葬儀に参列できないことへのお詫びの言葉
例)・・本来ならばすぐにでも駆けつけたいところですが叶わず申し訳ありません。
③香典を郵送させていただく旨
例)・・心ばかりですが、ご香料をお送りさせていただきます。
④ご遺族を気遣う言葉
例)・・お心落としのことと存じますが、何卒ご自愛ください。
⑤(喪主と面識がない場合は)ご自身と故人様との関係性
例)・・〇〇様の大学時代の同級生の△△と申します。
※故人様との関係性は、手紙のどの部分に書いても問題ありません。
これらの要素を盛り込んで文章を綴ってみましょう。
以下に例文を用意しましたので、参考にしてください。
【例文①】遠方で葬儀に参列できない場合
ご尊父様の訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
突然のことで驚いておりますが、ご家族様のお気持ちはいかばかりかとそれのみが案じられます。
本来ならば すぐにでも駆けつけたいところではありますが遠方のためかなわず、
不本意ながら書中にてお悔やみ申し上げます。
なお 心ばかりではございますが、ご香料を同封いたします。
御霊前にお供えくださいますよう、お願い申し上げます。
ご家族様におかれましては、お力落としのことと存じますが、どうかご自愛ください。
【例文②】葬儀後に訃報を知った場合
このたびは〇〇様の訃報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。
ここ数年はご無沙汰していたために、〇〇様の不幸を存知あげず申し訳ありませんでした。
突然の訃報に驚くとともに、ご生前に賜ったご厚情を思い、悲しみを深めております。
大変遅ればせながらではありますが、心ばかりのものを同封いたしましたので、御霊前にお供えいただければ幸いです。
ご家族様におかれましてはさぞかしお心落としのことかと存じますが、どうかお身体を大切になさってください。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
正しいマナーを知って、失礼のないよう
ここまで、香典を郵送する際の正しい送り方のマナーと手紙の書き方についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
葬儀に参列したくてもやむを得ない理由から参列できない時に、香典をお送りすることで、故人様やご遺族へ、弔意をお伝えすることができます。ただし送り方にはマナーがあり、それを踏まえた上でお送りしないと失礼になってしまうことも考えられます。送るタイミングや送り先、封筒への入れ方など、正しいマナーを知って、失礼のないようお送りできるとよいですね。
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