葬儀・家族葬コラム

家族葬

更新日:2026.10.13

安置とは?自宅安置と預かり安置はどっちがいい?

亡くなった方のご遺体を一定期間保管することを「安置(あんち)」といいます。病院でお亡くなりになられた場合、ご葬儀までの間ご遺体を安置しておく場所を決めた上で葬儀社を手配する必要があります。

今回は、自宅安置と預かり安置の違いやご遺体を安置する理由、安置日数について解説します。大切な故人様のご遺体を安全に保管するためにも、ご遺族様が知っておくべき知識をお伝えします。

安置方法の種類

安置の方法として、ご自宅で安置する「自宅安置」と、葬儀社などの施設に安置する「預かり安置」の二種類があります。

自宅安置

自宅安置は、文字通りご自宅の一室を安置室代わりとする方法です。住宅事情によっては自宅安置ができない場合もあるため、注意が必要です。

預かり安置

預かり安置は、葬儀社や民間の安置施設などを利用し、ご自宅以外にご遺体を安置する方法です。

自宅安置のメリット

最期をご自宅で過ごさせてあげられる

故人様が長い闘病生活などで入院されていた場合などは、「最期は住み慣れた自宅に帰らせてあげたい」と思われるご遺族様も多いのではないでしょうか。それを叶えてあげられるのが自宅安置です。ご家族のみなさまに囲まれて、いつもの日常の中で最期を過ごすことができるのは自宅安置のメリットの一つです。

いつでも面会ができる

会いたい時にいつでも故人様に会えるのもメリットの一つです。

預かり安置の場合は、面会できる時間帯が限られており、1時間以内など制限が設けられていることが多いですが、自宅安置は深夜早朝に関わらず、何時間でも故人様のそばに寄り添って過ごしてあげることができます。

親戚や近所の方も面会がしやすい

預かり安置の場合、ご親族や近所の方が面会を希望しても、手続きが必要なため躊躇してしまうことがあるかもしれませんが、自宅安置ならわざわざご遺族様に予約などの手間をかけることなく故人様に会うことができるので、第三者も気軽に面会がしやすくなります。

自宅安置のデメリット

住宅事情によっては自宅安置ができない場合がある

マンションなどの集合住宅では、隣人との関係性、通路やエレベーターなどの物理的な搬入経路の問題、そして部屋の広さの問題などから、自宅安置が難しいケースもあります。

たとえば、マンションの管理規約でご遺体の安置が禁止されている場合や、エレベーターに棺が入らない場合、部屋が狭くて安置スペースがとれない場合などが考えられます。

最適な管理状態を保てるとは言えない

自宅安置の場合、特に夏場はエアコンがついている部屋で適切な温度管理をする必要があります。

安置する期間がどれくらいかにもよりますが、温度管理がされていない環境下で安置をしてしまうとご遺体の腐敗が早く進んでしまい、ご葬儀までの間、衛生的な状態でご遺体を保つことが難しくなってしまいます。

近所の方に亡くなったことが知られてしまう

ご自宅で安置される場合は、葬儀社や弔問客などの出入りが頻繁になることから、近所の方に故人様がお亡くなりになったことを気づかれやすくなるため、家族葬や一日葬のように周囲には知らせず関係者のみで葬儀を執り行いたい場合などは注意が必要です。

預かり安置のメリット

ご遺体を衛生的に保つことができる

自宅安置に比べ、専門の施設でご最適に管理できる預かり安置は、たとえば室温を腐敗が進みにくい4℃以下にするなど、ご遺体の衛生面や見た目の状態を保つために万全の配慮が施されています。

安置期間が長ければ長いほど適切な管理が必要になるため、葬儀まで期間が空いてしまう場合は、預かり安置の方が安心な面が多いです。

安心して出かけられる

ご自宅で安置している場合、故人様を自宅に残して出かけるのははばかられると感じるご遺族様も多いですが、預かり安置であればそのような心配も不要で、用事がある時には安心して出かけることができます。

近所の人に知られづらい

ご自宅以外の場所に預けるため、意図せずに亡くなったことを周囲に知られてしまうということは防ぐことができます。近親者のみでの葬儀を考えている場合は、預かり安置の方が安心と言えます。

預かり安置のデメリット

費用が発生する

自宅安置であれば、ドライアイスなどの費用はかかりますが、施設の利用料は必要ありません。しかし預かり安置の場合は施設利用料がかかります。また、面会の際に別途費用が必要な施設もあるため、自宅安置に比べてコストがかかるというデメリットがあります。

面会時間が限られている

ご自宅であればいつでも好きな時に好きなだけ故人様に寄り添うことができますが、預かり安置の場合は、面会できる時間帯や滞在時間が限られていますので、そのような制約をデメリットに感じる方もいらっしゃいます。

枕経などの宗教儀式が行えない場合がある

ご遺体の安置後に、枕元に枕飾りを飾り、僧侶が枕経を読経する儀式を行う場合がありますが、預かり安置の場合、多種多様な宗旨宗派のご遺体が同じ施設に安置されているため、特定の宗派の宗教儀礼が禁じられている場合もあります。

菩提寺の僧侶などから枕経を読経したいとの申し出があった場合も、施設によっては行えないことがあるため注意が必要です。

付き添い安置という選択肢

付き添い安置とは、葬儀社の施設にご遺族様が宿泊をすることでいつでも故人様と一緒にいられるという、自宅安置と預かり安置のメリットを合わせたような方法です。施設は限られますが、付き添い安置が可能な場合があります。

ただし、付き添い安置ができる施設でも、シャワーのみで仮眠が取れる程度のところから、布団が用意されていてゆっくり休めるところまでさまざまですので、希望する場合は詳細を確認してから依頼しましょう。

なぜ安置が必要なのか

日本では、法律で逝去後24時間以内は火葬できないと決められており、最低1日はご遺体をどこかに安置しなければ火葬を執り行うことができません。

病院でお亡くなりになられた場合、病院内にある霊安室に一時的に安置されますが、そこに安置できる時間はせいぜい2~3時間程度といわれています。そのため、その間にご遺族様は次の安置場所を決め、葬儀社を手配しなくてはなりません。

【最短の葬儀スケジュール(一般葬)】 

一日目 ご逝去 

    安置 

    お通夜 

二日目 葬儀・告別式 

    火葬 

【最短の葬儀スケジュール(火葬式)】  

一日目 ご逝去 

    安置 

二日目 火葬 

安置可能な期間は何日まで?

日本では、最短の安置日数が法律で定められていますが、安置期間の上限は設けられていません。ただし、安置には適切な衛生管理が必要となるため、一般的に2〜3日程度が望ましいと言われています。

しかし昨今、火葬場の空き状況によっては葬儀まで1週間〜2週間あいてしまう場合も考えられます。そのような場合は、ご遺体を衛生的に管理するためにも「エンバーミング」という技術を使ってご遺体の劣化を防ぐ処置を施すことができます。

自分に合う方法を選択しよう

故人様の住み慣れたご自宅へ連れて帰ることができる自宅安置と、最適な環境でご遺体の維持管理ができる預かり安置には、それぞれメリットとデメリットがあるため、特徴を理解した上でご自身にあった方法を選ぶことが大切です。

また自宅安置は住環境によってはできないこともあるため、マンション等の集合住宅にお住まいの方は注意が必要です。ご不明な点は葬儀社のスタッフまでお気軽にご相談ください。

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小林 勝也

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