お葬式のマナー
2024.03.01
喪主が知っておくべき会葬返礼品や香典返しのマナーと選び方
葬儀の際に、喪主が用意しておく返礼品は会葬礼状と香典返しの2種類があります。はじめて喪主を務められる方や、葬儀に慣れていない方はどんなものを用意すればよいか迷ってしまうと思います。また、会葬礼状と香典返しを混同されている方もいらっしゃいますので、今回はその違いや商品選びのポイント、喪主が知っておくべき返礼品のマナーなどを解説します。ぜひ参考にしてください。
会葬返礼品と香典返しの違い
まず最初に、会葬返礼品と香典返しの違いについてお伝えします。最近は香典返しを葬儀当日にお渡しする「当日返し」「即日返し」が増えていることから、この二つを混同してしまう人も多いのですが、会葬返礼品は、葬儀に参列していただいたお礼として会葬者全員にお渡しするお品物、香典返しは香典に対するお礼として香典を下さった方に対してお贈りするお品物という違いがあります。
それぞれの目的や金額相場などの特徴を以下にまとめてみましたので、参考にしてください。
会葬返礼品 | 香典返し | |
目的 | 葬儀に参列していただいたことへの感謝の気持ちを込めて贈る | 香典をいただいたことへのお礼として贈る |
相場 | 500円〜1000円程度のもの | いただいた香典額の1/3〜半額相当のもの ※相場については詳しく後述します |
品物の種類 | 全員に同じものを渡す | いただいた香典額に応じて品物が変わる |
贈るタイミング | 葬儀当日 | 本来は四十九日法要後1ヶ月以内 ※最近は葬儀当日に渡す「当日返し」も増えている |
会葬返礼品のマナー
まず最初に、会葬返礼品のマナーをお伝えします。
掛け紙の水引と表書き
掛け紙の水引は、黒白もしくは双銀の結び切りが一般的です。西日本においては黄白を用いることもあります。また表書きは「会葬御礼」や「志」とするのが一般的です。
礼状のマナー
返礼品とあわせてお礼状も用意します。お礼状はカードタイプまたは便箋が一般的で、葬儀に参列いただいたお礼と故人様への生前のご厚意に対する感謝の気持ち、書面でのご挨拶となることを詫びる気持ちを伝える文面にします。
(例文)
故 父〇〇儀 御多用中にもかかわらず ご会葬いただき
ご丁重なるご厚志を賜り 厚くお礼申し上げます
おかげさまで葬儀を滞りなく済ますことができました
生前のご厚情には親族一同 心より感謝申し上げます
本来であれば早速拝趨※の上ご挨拶申し上げるところでございますが
略儀ながら書中を以って御礼のご挨拶とさせていただきます
日付
令和△年△月△日(通夜)
令和△年△月△日(告別式)
住所 □□□□□□□□□□
喪主 〇〇〇〇
親族一同
※拝趨(はいすう)=「出向く」の尊敬語
文面を見ても分かるとおり、弔事の文書では句読点を用いません。また「重ね重ね」「わざわざ」などの繰り返す言葉は忌み言葉とされているため用いないよう気をつけましょう。
会葬返礼品を渡すタイミング
会葬返礼品は、葬儀会場で会葬者に直接お渡しします。基本的には、会場で荷物にならないよう、お帰りのタイミングでお渡しするのがマナーです。最近では仏式の葬儀においては省略されるケースも増えていますが、お清めの塩をあわせて用意する場合もあります。
会葬返礼品の金額相場
会葬返礼品は、葬儀に参列いただいたことへのお礼の気持ちを伝えるものですので、500円〜1,000円の簡単なもので問題ありません。ただし葬儀の規模や地域によっては異なる場合もありますので、心配な場合は葬儀社に相談してみましょう。
香典返しのマナー
続いては香典返しのマナーについてです。
喪主は香典を出さない
まず前提として、香典は葬儀に参列する人が出すもので、葬儀の主催者である喪主は香典を出す必要はありません。ただ喪主とは別に施主(葬儀代を出す人)がいる場合には、喪主も香典を出す場合があります。多くの葬儀において「喪主=施主」となるため、喪主が香典を出すケースはごく稀といえます。
掛け紙の水引と表書き
香典返しの掛け紙も、黒白もしくは双銀の結び切りが一般的です。西日本においては黄白を用いることもあります。また表書きは「志」が一般的で、西日本では「満中陰志」を用いることもあります。
お礼状のマナー
お礼状は香典返しを渡すタイミングによってもマナーが異なります。
【当日返しの場合】
会葬返礼品と香典返しを両方お渡しすることになるため、以下のような内容の挨拶文を香典返しのお品に貼付するなどしてお渡しするのが一般的です。喪主の名前などは会葬返礼品のお礼状に記載してあるためここでは記載しません。
(例文)
本日は心のこもったお悔やみの言葉をはじめ 過分なお心配りをいただきましてありがとうございました つきましては ささやかではありますが 心ばかりの品を用意させていただきました 本来ならばご挨拶方々ご持参すべきところではありますが 略儀ながら書面にて深く御礼申し上げます 喪主
【後日お渡しする場合】
郵送などを利用して後日お渡しする場合は、以下のような文章を添えるとよいでしょう。
(例文)
拝啓 先般父〇〇永眠の際にはご鄭重なるご弔問と御香典を賜り厚くお礼申し上げます
生前どれほど皆様に支えられた一生であったかと思うと感謝に絶えません
無事四十九日を終えましたので供養のしるしにお送りいたします
何卒ご受納くださいませ 敬具
日付 令和△年△月(四十九日法要を終えた月)
住所 □□□□□□□□□□
喪主 〇〇〇〇
香典返しを渡すタイミング
香典返しを渡す時期として最も一般的なタイミングは、四十九日法要後〜1ヶ月以内とされていますが、最近では葬儀当日にお渡しする「当日返し」「即日返し」とするケースも多くなっています。ちなみに当日返しの場合は、お荷物になるのを避けるため、お帰りのタイミングにお渡しします。そのほか、初七日を過ぎたタイミングや、1ヶ月後の月命日に併せて送ることもあります。
香典を辞退する場合は事前に伝える
家族葬のような身内のみの小規模な葬儀においては、香典を辞退するケースも少なくありません。辞退したい場合は、事前にその旨を会葬者全員に知らせておく必要があります。その場合は、訃報の連絡をする際に併せて辞退の意向も伝えておくとスムーズです。
香典返しの金額相場
会葬返礼品はすべての会葬者に同じ額の品物をお渡ししますが、香典返しは、いただいた香典金額に応じた品物を贈ります。一般的には1/3〜半額程度の品物を贈るのがマナーになります。
【当日返しを選択した場合】
当日になるまで香典の金額はわからないため、当日返しの場合はたとえば2500円と5000円相当のお品を用意し、1万円を超える額の香典をいただいた方には、後日、香典額に見合った品物をお送りするという方法をとるのが一般的です。
たとえば3万円の香典を受け取った場合は、当日5000円分の品(香典1万円分に対する香典返し)をお渡しした上で、後日10,000円相当の品(香典2万円分に対する香典返し)をお送りする形になります。
特に参列者の多い葬儀の場合は、このような方法をとることで後日全員に香典返しをお送りするのに比べ、郵送の手間と費用を最小限に抑えることができます。
【高額な香典をいただいた場合】
香典額は故人様との関係性によって相場が決まっていますが、たとえば親族や勤務先の社長などが配慮の気持ちから少し多めに香典を出すケースもあります。その場合は、ご厚意に甘えて必ずしも半額返しにこだわらず、1/3または1/4相当額の品物にするなど抑えた額にするのがマナーです。ケースバイケースではありますが、律儀に半額にこだわってしまうと、せっかくのご厚意に対して失礼にあたる場合もあるので気をつけましょう。
【香典返しは不要と言われたら】
親族などからの香典は、「香典返し不要」と言われるケースもあります。この場合は、無理強いせず、お言葉に甘えて差し支えありません。その代わり、四十九日法要が終わったあたりのタイミングで挨拶にうかがったり、お礼状をお送りするなどして感謝の気持ちを伝えましょう。
【会社名義の香典は香典返しが不要な場合も】
会社の方からの香典は、「〇〇株式会社 代表取締役●●」のように書かれていることが多いと思いますが、総務部から慶弔規定に基づいた額が支給されている場合があります。その場合は香典返しが不要となりますが、慶弔規定がない場合は、社長自らが個人的に出した香典になるため1/3〜半額程度の香典返しが必要になります。
会社に慶弔規定があるかわからない場合は、総務部に確認してみましょう。
香典返し・会葬返礼品の選び方
最後に香典返しや会葬返礼品の選び方をお伝えします。
会葬返礼品も香典返しも、お菓子などの「消え物」や、洗剤や石鹸などの「日用品」が適していると言われています。さらに故人様の好物や、好きだったものなどを取り入れるのもおすすめです。ただし、持ち帰る際に重たいものや邪魔になるもの、日持ちしないもの、縁起物は避けた方がよいです。またパッケージも、落ち着いた色合いのものを選ぶようにしましょう。
(適した品物例)
・クッキーなどの日持ちする焼き菓子
・羊羹などの日持ちする和菓子
・紅茶・コーヒー・日本茶など
・海苔・ふりかけ
・砂糖
・洗剤や石鹸
・タオルや毛布
・そうめん・うどんなどの乾麺
・調味料・食用油
・ドレッシング・ジャム
高額な香典への香典返しはカタログギフトがおすすめ
高額な香典をいただいた場合は、香典返しも高額になります。ある程度高額になると選択肢が限られてくるため、その場合はカタログギフトをお贈りするケースが多いです。数ある商品の中から相手が好きなものを選べるカタログギフトは便利な選択肢と言えます。
会葬返礼品や香典返しで迷った時は、まずは葬儀社のスタッフに相談してみてください。葬儀についての深い知識をもとに、地域性や宗旨宗派なども考慮した的確なアドバイスをしてくれると思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。会葬のお礼としての会葬返礼品と、香典に対するお礼である香典返しは、似ていますが別物です。お贈りする品物の金額相場や、お渡しするタイミングなどに違いがありますので注意が必要です。特に香典返しを「当日返し」にする場合、いただいた香典額によっては、後日香典返しを改めて送る必要が出てくるなど、知らないと失礼にあたるマナーもありますので、これから喪主を務められる方は、返礼品のマナーについてもしっかりと頭に入れておくことが大切です。
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