お葬式のマナー
2025.06.09
葬儀に送る「籠盛り」とは?供花との違いや贈る際の注意点を解説

お通夜やお葬式で、果物や食品などが盛りつけられた籠が祭壇に飾られているのを見たことがある人も多いと思います。それは「籠盛り」といって、故人への弔いの気持ちを込めて贈られる供物です。
今回は、「籠盛りの中身は何を選べばいい?」「いくらくらいのものを贈ればいいの?」など籠盛りの基本を解説するとともに、籠盛りを贈る際のマナーや注意点についてもお伝えしたいと思います。同じく葬儀の際に祭壇に供える「供花」との違いも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
籠盛りとは
籠盛りとは、故人の冥福を祈り霊前や仏前に捧げるために、果物や菓子、缶詰や乾物などといった食品等を籠に盛り付け、造花やリボンなどで華やかに飾った供物のことをいいます。籠盛りの単位は「基」で、1基、2基と数えられ、2つの籠盛りを対で贈る場合は「一対」と数えます。
籠盛りと供花の違い
供花は、籠盛りと同じく故人の冥福を祈り霊前や仏前に捧げられる供物ですが、贈る中身や、飾られる場所などに違いがあります。ここでは、籠盛りと供花の特徴を比較しながら違いを見ていきたいと思います。
中身の違い
【籠盛り】
籠盛りの中身は、果物や菓子、缶詰や乾物、飲み物やロウソクなどの食品や日用品が中心になります。ただし、宗教によってふさわしい中身が異なるので、贈る際には注意が必要です。
具体的には、殺生を禁忌とする「仏教では肉や魚などは贈らない」、神道では「仏教の儀式で使用されるロウソクや線香は贈らない」などの違いがあります。
宗教別 籠盛りの中身の特徴
・仏教 :果物 和菓子 缶詰や瓶詰め お線香 ロウソクなど
・神道 :果物 和菓子 米 加工された肉や魚 酒 茶葉など
※基本的に、キリスト教では籠盛りを贈る文化はなく、供花やカード、献花などを贈ることが一般的です。
【供花】
供花は、生花を贈ります。スタンド花タイプが多いですが、最近は、籠に花を盛り付けたフラワーアレンジメントタイプの花籠なども見られます。また、贈る花は生花であればなんでもよいというわけではなく、白や淡い色の花が選ばれることが多いです。毒やトゲのある花、匂いや色の強い花は避けるようにしましょう。
供花として好まれる花は、宗教によって違いがあります。
宗教別 供花の特徴
・仏教 :菊・ユリ・カーネーション・カスミソウ・トルコギキョウなど
・神道 :榊の葉・菊・ユリなど
・キリスト教:ユリ・カーネーション・胡蝶蘭・トルコギキョウ・スイートピーなど
意味や目的の違い
籠盛りや供花は、いずれも故人への弔いの気持ちを込めて贈る供物という点で共通していますが、よりつきつめると、籠盛りには「あの世で故人が困らないように」「ご遺族が生活に困らないように」という実用的な意味が込められており、供花には「美しい花で故人の霊を慰め、会場を荘厳にする」という象徴的な意味が込められているという違いがあります。
飾られる場所の違い
籠盛りは祭壇の付近、供花は祭壇の両脇に飾られることが一般的です。
葬儀後の取り扱い
【籠盛り】
もともと、ご遺族の生活の支えになるようにという意味が込められている籠盛りは、葬儀後、ご遺族がわけて持ち帰ったり、お寺に「おさがり」として渡したりして、再利用されることが一般的です。
【供花】
供花は、告別式の際に故人の棺を花で飾る「花入れ」で用いられることもありますが、残った花は処分されることが多いです。
籠盛りの中身に選ばれているもの
次に、籠盛りの中身についてお伝えします。籠盛りには、以下のようなものがよく選ばれています。
果物
りんご・オレンジ・メロン・スイカなど、丸くて見栄えが華やかで、日持ちする果物が選ばれています。
保存のきくもの
葬儀後に、遺族やお寺へのおさがりとして再利用されることを想定し、昆布や干し椎茸、煮干しなどの乾物、フルーツの缶詰やツナ缶などの保存食が、よく選ばれています。
お菓子類
和菓子や洋菓子の中でも、煎餅や羊羹、クッキーやゼリーといったように、比較的賞味期限の長いお菓子が選ばれています。
ロウソクや線香
仏事で用いることの多いロウソクや線香は、故人の宗教が仏教の場合に選ばれています。
加工された肉や魚
殺生をタブーとする仏教では用いられませんが、神式の葬儀では、加工された肉や魚を贈ることもあります。その際は、日持ちのする加工食品が選ばれています。
籠盛りの相場
籠盛りの相場は1基あたり15,000〜20,000円といわれていますが、内容によっても異なります。菓子や缶詰中心であれば、5,000円〜10,000円程度のものから販売されていますし、お酒や加工品を中心としたものであれば10,000円〜15,000円程度、高級フルーツなどを詰め合わせたものであれば20,000円を超える籠盛りもあります。
また、籠盛りの相場は地域によって異なる場合があるため、気になる方は葬儀社に相談することをおすすめします。
籠盛りの手配方法
籠盛りの手配方法としては、以下の3つの方法があります。
葬儀社に依頼する
葬儀のことを熟知している葬儀社に依頼することが一番確実な方法です。葬儀社なら、葬儀日程や会場の特徴なども把握しているため、会場にふさわしい籠盛りを葬儀に間に合うように手配してもらうという意味で、最も安心感がある方法といえるでしょう。
仏具店や果物店に依頼する
仏具店や果物店に依頼する方法もあります。仏具店では、線香やロウソクが詰め合わさった籠盛り、果物店では、果物や果物の缶詰が詰め合わさった籠盛りを購入することができます。
インターネットで購入する
最近は、インターネット上で籠盛りを購入することもできます。気軽に購入できる点がメリットですが、実物を見ることができない分、サイズ感を把握しにくいため注意が必要です。サイトによってそれぞれサービス内容が異なるため、いつまでに届くかなどをよく確認してから手配するようにしましょう。
籠盛りの選び方と注意点
籠盛りの選び方としては、故人の好きな食べ物で、日持ちするものを基準に選ぶと選びやすいです。また選ぶ際には、以下の点に気をつけましょう。
故人の宗旨宗派を確認する
故人の宗旨宗派に注意しましょう。前述の通り、仏教と神道では籠盛りに入れてよいもの、いけないものが異なります。事前に故人の宗教を確認した上で、宗教に適した籠盛りを贈ることが大切です。
会場に合ったサイズを選ぶ
最近は、葬儀の規模も多様化しています。家族葬と一般葬では会場の規模感もまったく異なるため、葬儀案内などで葬儀の規模を確認した上で、ふさわしいサイズの籠盛りを選ぶことが大切です。迷ったら、葬儀社に相談することをおすすめします。
葬儀社または遺族へ事前確認をする
籠盛りを送る場合は、事前に葬儀社または遺族に送ってもよいかを確認してから贈りましょう。地域や宗派の慣習によっては、籠盛りではなく生花やその他の供物が好まれる場合があります。
籠盛りを贈る際のマナー
最後に、籠盛りを送る際に気をつけたいマナーをお伝えします。
送るタイミング
籠盛りは、お通夜に間に合うように送るのがマナーです。お通夜の前日または当日の午前中までに届くスケジュールで手配しましょう。
掛け紙のマナー
籠盛りには掛け紙をかけるのがマナーです。掛け紙に書く表書きは、宗教によって異なります。
仏式の場合:「御供物」または「御霊前」とすることが一般的です。ただし、すべての人は死後即成仏すると考えられている浄土真宗の場合は「御仏前」とします。
神道の場合:「御玉串料」とすることが一般的ですが「御供物」でも問題はありません。
名札
籠盛りに添える名札には、遺族や参列者に、誰からの贈り物かがわかるように送り主の名前を記載します。名札の書き方については以下を参考にしてください。
【親族から送る場合】
「〇〇家 一同」あるいは「〇〇家 親族一同」「子供一同」「孫一同」
【友人から送る場合】
「友人一同」「〇〇高校 友人一同」
【会社から送る場合】
「株式会社〇〇〇〇」「株式会社〇〇〇〇 代表取締役 〇〇〇〇〇〇」
【連名で送る場合】
肩書きの高い人から順に右側から記載
【夫婦で送る場合】
名前を列記するのではなく、夫の名前のみを記載
香典をどうするか
籠盛りを送る場合でも、香典は持参することが一般的です。ただし、遺族が香典を辞退している場合は香典は不要です。香典を辞退している場合、供物等も辞退している可能性があるため、必ず遺族または葬儀社に確認し、了承を得てから送るようにしましょう。
籠盛りはマナーを守って贈ろう
葬儀で贈る籠盛りは、故人への弔いの気持ちを込めて贈る大切な供物です。また、故人の冥福を祈るだけでなく同時に遺族への励ましや支援の意味も込められています。しかし、籠盛りを贈る際には、地域性や故人の宗教、遺族の意向などを確認する必要があるため、少しでも気になる点があれば、葬儀社に相談してみることをおすすめします。
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