葬儀・家族葬コラム

葬儀・家族葬コラム

更新日:2026.09.11

寒くなる前に話しておきたい「もしも」の段取り|家族で決めておく5つのこと

秋から冬にかけては、気温の低下や体調の変化などをきっかけに、家族の「もしものとき」を考える機会が増える時期です。

いざという時に慌てずに対応するためには、日頃の話し合いが大切です。

終活というと、エンディングノートを書いたり、財産を整理したりすることを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、終活で大切なのは、本人の希望を整理するだけでなく、家族と共有しておくことです

葬儀やお墓の希望、緊急時の連絡先、大切な書類の保管場所などは、元気なうちから聞いておくことで、ご家族が迷わずに対応できるようになります。

そこで今回は、寒くなる前の今だからこそ、家族で話しておきたい5つのことをご紹介します。

冬は死亡者数が増加?寒くなる前に「もしも」を考えておく理由

12月〜1月は、1年のうちで最も死亡者数が増える時期と言われています。厚生労働省の人口動態統計速報(令和7年12月分)を見ても、12月と1月に死亡者数はピークを迎えています。

もしもの時に本人の希望に沿った対応をできるようにするためには、元気なうちから希望や必要事項を確認しておくことが大切です。

秋は、これから迎える冬に向けて、家族で「もしも」について話しあうよいタイミングでもあります。終活の一環として、葬儀や納骨先、連絡先などを少しずつ確認しておきましょう。

「もしも」に備え、家族で決めておきたい5つのこと

ここでは、実際に、どんなことを確認しておくべきなのか、特に優先して話しておきたい5項目をご紹介します。

1.緊急時や万一のときに連絡する人を決める

ご家族の交友関係をすべて把握しているという人は、そう多くはいないと思います。「もしも」のことが起きてしまったとき、ご家族が最初に迷われることのひとつが「誰に連絡すればよいのか」ということです。

「最後に会いたい人はいないか」、「葬儀に呼んで欲しい人は誰か」など、本人に聞ける時に希望を聞いておくと安心です。反対に「この人は呼んでほしくない」という希望があれば、それも確認しておきましょう。

特に、家族葬のように参列者を限定する葬儀では、誰にお声がけをするかが重要になります。「本人が最後に会いたいと思っている方や、大切な方にお声がけできなかった」ということのないよう、元気なうちに本人の意向を、ご家族で共有しておくことが大切です。

また、連絡先を確認するだけでなく、「誰が、どの親族や知人に連絡するのか」まで決めておくと、いざというときによりスムーズに対応できます。

2.葬儀について本人の希望を聞いておく

ひとことで葬儀といっても、最近は一般葬、家族葬、一日葬、直葬・火葬式などさまざまな選択肢があります。もちろん、現時点ですべてを決める必要はありません。

「家族だけでゆっくり見送ってほしい」
「これまでお世話になったたくさんの方を招いて盛大にお別れがしたい」

など、葬儀の規模や雰囲気を聞いておくだけでも充分です。

また、「できるだけお金をかけずに、シンプルな葬儀を」という希望があれば、家族葬や一日葬、直葬・火葬式など、希望にあった葬儀形式を検討することもできるでしょう。

そのほか、菩提寺(先祖代々お付き合いしているお寺)の有無や宗旨・宗派、遺影に使ってほしい写真はあるか、なども確認しておくと安心です。

特に菩提寺がある場合は、葬儀や納骨の際に菩提寺との相談が必要になります。菩提寺によっては、家族葬や一日葬、直葬・火葬式などの葬儀形式について、一定の条件を設けている場合もあるため、希望する葬儀形式がある場合は、あらかじめ相談しておくとよいでしょう。

また、本人が「ここにお願いしたい」と考えている葬儀社がないかも確認しておくと、いざというときに葬儀社選びで迷いにくくなります。

3.納骨先やお墓についての希望を聞いておく

納骨先やお墓をどこにするかは、葬儀やその後の供養を考える上でも重要なことです。そのため、葬儀の希望と合わせて、納骨先やお墓の希望についても聞いておくと安心です。

納骨先には、先祖代々のお墓に納骨する以外にも、宗旨・宗派不問の納骨堂や霊園などを選ぶ方法もあります。また、「最期は自然に還りたい」という希望をお持ちの場合は、樹木葬や散骨という選択肢もあるでしょう

さらに、「お墓が遠方にあり、メンテナンスが大変」「子どもに管理の手間をかけたくない」などの理由から、先祖代々のお墓の墓じまいや改葬を検討するケースも考えられます。

すぐに結論を出す必要はありませんが、お墓について気になっていることや今後の希望があれば、元気なうちに家族で共有しておきましょう。

4.大切な書類や財産の保管場所を共有する

葬儀後も、ご家族はさまざまな手続きに奔走することになります。具体的には、次のような手続きが挙げられます。

・健康保険証等の資格喪失届
・年金受給の停止手続き
・世帯主変更届
・相続手続き
・生命保険の請求
・各種サービスの解約手続き
・各種給付金の請求手続き

その際に、「必要な書類や印鑑・通帳のありかがわからない」「パソコンにログインができない」といった理由から、スムーズに手続きが進められないことがあります。

そのため、次のことは最低限確認しておくと安心です。

・遺言書を作成しているか、作成している場合はその保管場所
・健康保険・年金などに関する書類の保管場所
・預貯金の通帳・印鑑・証券などの保管場所
・生命保険・損害保険などの契約内容や保険証券の保管場所
・不動産やローンなど、財産・債務に関する書類の保管場所
・利用しているインターネットサービスやサブスクリプションなどの一覧
・スマートフォンやパソコン、オンラインサービスの管理方法

すべてを細かく確認することは難しいと思いますが、「どこに何があるのか」をわかるようにしておくだけでも、いざというときの負担を減らすことができます。

5.喪主など、もしものときに中心となって動く人を決めておく

葬儀の喪主を誰が務めるのか、また、葬儀後の各種手続きを誰が中心になって進めていくのかについても、家族で話し合って決めておけるとよいでしょう。

基本的に、葬儀は、喪主が中心となって準備や葬儀社とのやりとりを進めていくことになります。葬儀後に発生する各種手続きについては、すべてを喪主一人で担う必要はありません。家族で相談しながら、できる人がそれぞれの役割を分担できるよう、あらかじめ話し合っておくと安心です。

「もしも」の話をする時に気をつけたいこと

自分の死や家族の死について話すことは、誰にとっても気持ちのよいことではありません。ご家族で「もしも」の話をする時には、次のことに気をつけましょう。

本人の気持ちを尊重する

まず、何より、ご本人の気持ちを尊重することが大切です。話題を振った時の表情や受け答えから「今は話したくない」という気持ちが感じられたら、一旦話を切り上げるなど、気持ちを優先した対応をとることが大切です。

一度にすべてを決めようとしない

今回ご紹介した5つの項目を、一度にすべて確認する必要はありません。

できることから少しずつ確認することが、ご家族やご本人双方にとって、無理のない終活につながります。季節の変わり目などをきっかけに、少しずつ話し合いの機会を設けていくなど、慌てず、焦らず進めていきましょう。

無理に結論を出さない

ご家族で葬儀やお墓の話をすると、家族間で意見がぶつかりあうこともあるかもしれません。そんな時には、無理に結論を出す必要はありません。少し時間をおくことで、考えが変わるということもあります。すぐに結論を出すことよりは、話し合いの場を持つことを大切にしながら、少しずつ進めていきましょう。

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親の終活を切り出せない…|嫌がられずに話すコツとタイミングを解説

エンディングノートを活用するのもおすすめ

今回お伝えしたことは、ただ話すだけではなく、メモや記録として残しておくことも大切です。携帯電話のメモやメールなどを活用してもよいですが、これを機会にエンディングノートを作ってみてはいかがでしょうか。

エンディングノートは、終活の一環として、自分の希望や家族に伝えるべきことなどを自由に書き残すことができるノートです。個人的なメモとは異なり、終活に関するさまざまな情報を集約し、必要な時にご家族が確認できるという点がメリットの一つです。

エンディングノートに書いておきたいこと

今回ご紹介した5つの項目以外にも、エンディングノートには、さまざまな情報を書き残しておくことができます。ここでは一般的に、よくエンディングノートに書かれている内容を簡単にお伝えします。

・自己紹介と基本情報
・財産と資産の情報
・契約しているサービスや支払い情報
・ID/パスワード情報
・医療や介護の希望
・葬儀の希望
・お墓の希望
・相続の希望
・連絡先リスト
・大切な方へのメッセージ
・ペットについて

もちろん、これらすべてを一度に書き進める必要はありません。まずは、書きやすい項目から手をつけて、少しずつ書き進めていけるとよいでしょう。

なお、ID・パスワードなどの重要な情報は、エンディングノートに記載する場合も保管場所や管理方法に充分注意しましょう。また、エンディングノートには、遺言書のような法的効力はありません。財産のわけ方など、法的な手続きが必要な事項については、遺言書の作成なども検討しましょう

エンディングノートの書き方や注意点は、下記のコラムも参考にしてください。

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【終活を始めるシリーズ】まずはエンディングノートを書いてみよう!

安心して冬を迎えるために、家族で話し合っておきましょう

これから一年のうちで最も寒い季節を迎えるにあたって、ご家族の健康に不安を感じている方は、心配が増えることもあるでしょう。もしものことを考えるのは、決して不安をあおるためではありません。家族が困らないように、そして、ご本人の希望を大切にするための準備です。

まずは、家族で話し合う場を設けることから、はじめてみてはいかがでしょうか。

そして、もし、葬儀のことや終活のことでわからないことがあれば、葬儀社の事前相談を活用するのもおすすめです。さがみ典礼では、「葬儀の費用はどれくらい必要?」「葬儀形式の違いを教えて」など、基本的な疑問から、個別のご事情やご不安まで、無料でご相談を承っています。

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