葬儀・家族葬コラム
更新日:2026.06.11
お盆とお彼岸ってなに?期間や目的の違い
お盆やお彼岸は、ご先祖様や亡くなった方を供養する大切な行事として、日本の伝統行事に深く根づいています。お墓参りをしたり、仏壇に手を合わせたり、家族で集まったりする機会として知られているため、似た行事として受け止められることも少なくありません。
しかし、お盆とお彼岸は、時期だけでなく、目的や供養の考え方にも違いがあります。

お盆とは?
お盆は、正式には「盂蘭盆会」と呼ばれる仏教行事に由来します。
日本では、ご先祖様や亡くなった方の霊を家に迎え、供養して送り出す期間として広く行われています。地域や家庭によって細かな習慣は異なりますが、迎え火を焚いて故人の霊を迎え、仏壇や精霊棚にお供えをし、期間の終わりに送り火で見送るという流れがよく知られています。
近年では、住宅事情や生活スタイルの変化により、迎え火や送り火を行わない家庭も多いですが、仏壇を整え、お墓を掃除し、花や線香を供える行為は、故人を大切に思う気持ちを形にするものです。
お盆の期間
お盆の期間は、地域によって異なりますが、一般的には8月13日から8月16日までをお盆とする地域が多く、これは「月遅れ盆」とも呼ばれます。8月13日に迎え火を行い、8月14日や15日に法要やお墓参りをし、8月16日に送り火を行う流れがよく見られます。
お彼岸とは?
お彼岸は、春分の日と秋分の日を中心に、仏教の教えに触れながら自分自身の生き方を見つめ、ご先祖様に感謝を伝える期間です。春のお彼岸は春彼岸、秋のお彼岸は秋彼岸と呼ばれます。お彼岸という言葉は、仏教における悟りの世界である「彼岸」に由来します。私たちが生きる迷いや煩悩の世界を「此岸」とし、修行や善い行いによって彼岸へ近づくという考え方があります。
日本では、春分の日と秋分の日は昼と夜の長さがほぼ同じになる日として知られています。仏教では、西に極楽浄土があると考えられてきたため、太陽が真西に沈むこの時期は、彼岸と此岸が通じやすい時期と受け止められてきました。そのため、お彼岸にはお墓参りをしてご先祖様に感謝を伝えるとともに、自分自身の行いを振り返る意味があります。
お彼岸の期間
お彼岸の期間は、春分の日と秋分の日を中心に決まります。春分の日を中日とする7日間が春のお彼岸、秋分の日を中日とする7日間が秋のお彼岸です。たとえば春分の日が3月20日の年であれば、3月17日から3月23日までがお彼岸の期間になります。秋分の日が9月23日の年であれば、9月20日から9月26日までが秋のお彼岸になります。春分の日と秋分の日は年によって日付が変わるため、お彼岸の期間も毎年確認する必要があります。
春彼岸は、寒さが和らぎ、草花が芽吹く時期に行われるため、新しい季節を迎える節目としての意味があります。秋彼岸は、暑さが落ち着き、実りの季節を迎える時期に行われるため、自然の恵みや命のつながりに感謝する機会にもなります。
お盆とお彼岸の目的の違い
お盆の目的は、家に戻ってくるとされるご先祖様や故人の霊を迎え、供養し、再び送り出すことにあります。そのため、お盆には迎え火や送り火、精霊棚、盆提灯、供物など、故人を迎えるための準備が重視されます。初盆の場合は、故人が亡くなってから初めて迎えるお盆として、通常のお盆より丁寧に供養する家庭もあります。僧侶に読経を依頼したり、親族を招いたりすることもあり、葬儀後の節目として大切にされています。
お彼岸の目的は、ご先祖様への感謝とともに、自分自身の生き方を見つめ直すことにあります。お墓参りや仏壇へのお供えを通じて故人を供養しますが、お盆のように霊を迎え入れる準備をする行事ではありません。お彼岸には、布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧という仏教の実践を意識する考え方があります。日常生活の中で思いやりを持つこと、争いを避けること、感謝の気持ちを忘れないことも、お彼岸の過ごし方につながります。
供養やお供えの違い
お盆の供養では、仏壇や精霊棚を整え、故人が好んでいた食べ物や季節の果物、花、線香、ろうそくなどを供えます。地域によっては、きゅうりで作る精霊馬やなすで作る精霊牛を飾ることがあります。精霊馬は故人が早く家へ戻ってこられるように、精霊牛はゆっくり帰ってもらえるようにという意味を持つとされています。盆提灯を飾る家庭もあり、故人の霊が迷わず帰ってこられるようにとの願いが込められています。
お彼岸の供養では、お墓参りが中心になります。墓石を洗い、周囲の草を取り、花や線香を供えて手を合わせます。仏壇がある家庭では、おはぎやぼたもちを供えることもあります。春彼岸には牡丹の花にちなんでぼたもち、秋彼岸には萩の花にちなんでおはぎと呼ばれることがありますが、地域や家庭によって呼び方は異なります。お彼岸の供養は、特別な飾りを多く準備するよりも、日頃の感謝を伝え、心を落ち着けて故人と向き合うことが大切です。
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