葬儀・家族葬コラム

法事・法要

2023.07.14

法事の手配、やり方、どうすればいいの?「はじめての法事・法要」

大切な方を亡くされ、お通夜・葬儀を終えた後は、四十九日や1周忌、3回忌など様々な周期で法事(法要)を行います。

今回は、法事が初めての方にもわかるように、法事の手配の仕方やマナー、流れなどを注意点も交えてお伝えします。

法事とは(法要との違い)

ご遺族らが集まって僧侶に読経をしてもらい、焼香をしてお墓参りや会食を行う一連の行事のことを「法事」といいます。その中でも、僧侶の読経と参列者が焼香をする宗教儀式の部分を「法要」といいます。法事と法要はよく合わせて使われていることが多いですが、それぞれ表しているものが微妙に違うので覚えておくとよいでしょう。

法事のタイミング

法事には、忌日法要年忌法要の2種類があります。

仏教では、人がお亡くなりになられたら、生前犯した罪について7日ごとに裁きが行われ、7回目にあたる四十九日目に最後の審判が下り、死後の行き先が決まると考えられています。そのためご遺族は7日ごとに法要を営み、故人が極楽浄土へ行けるよう祈りを捧げます。それが忌日法要です。

ただし死後すぐに仏になられるという考えに基づく浄土真宗では、供養ではなく仏教に親しむ期間として忌日法要が設けられています。

忌日法要の日程

基本的に忌日法要は、亡くなられた日を一日として7日ごとに7回行います。ただ最近では、お亡くなりになられてから最初の7日目にあたる初七日法要は、葬儀当日に繰り上げて行われることが多いです。

初七日(しょなのか)・・・お亡くなりになられてから7日目

二七日(ふたなのか)・・・お亡くなりになられてから14日目

三七日(みなのか)・・・お亡くなりになられてから21日目

四七日(よなのか)・・・お亡くなりになられてから28日目

五七日(いつなのか)・・・お亡くなりになられてから35日目

六七日(むなのか)・・・お亡くなりになられてから42日目

七七日(なななのか)・・・お亡くなりになられてから49日目

百箇日(ひゃっかにち)・・・お亡くなりになられてから100日目

上述の通り、故人が極楽浄土へ行けるかどうかの最後の審判が行われる七七日は、忌日法要の中でも特に重要されている日です。その日は別名四十九日とも言われ、親族らが集まり大規模に法要が執り行われます。またこの日を境にご遺族は忌明け」となり、喪に服する期間を終えることになります。

また100日目にあたる百箇日は、別名卒哭忌(そっこくき)とも呼ばれ、「悲しみ涙する日を卒業する」という意味があり、故人がその家の先祖となる最初の日とされています。百箇日は法要を省略するご遺族も多いですが小規模に行う場合もあります。

年忌法要の時期

百箇日の後は、年単位で法要を執り行います。

年忌法要は、一周忌と三回忌以降の数え方に違いがあり少しややこしいと感じるかも知れません。というのも1周忌は、亡くなってからちょうど1年経った日のことを指しますが、三回忌以降は亡くなった年を1年目として、3年目、7年目、13年目と数えるため回忌数から1を引いた年に法事を行います。

例)三回忌=3-1=2年目

各回忌が行われる年は、下記を参考にしてください。

一周忌・・・死後満1年目

三回忌・・・死後満2年目

七回忌・・・死後満6年目

十三回忌・・・死後満12年目

十七回忌・・・死後満16年目

二十三回忌・・・死後満22年目

二十七回忌・・・死後満26年目

三十三回忌・・・死後満32年目

最後の法事となる三十三回忌は「弔いあげ」ともいわれます。仏教的には、三十三回忌を過ぎると個人としての人格がなくなり先祖の霊と一体化して家族を守ってくれるというように考えられています。そのため三十三回忌以降は法事を行いません。

法事ではどんなことを行うの?

続いては法事の流れです。準備は2ヶ月前頃から始めると余裕を持って臨むことができます。

法事の準備

まずは準備段階でするべきことからお伝えします。

2ヶ月前までに済ませておきたいこと

①法事の日時を決める

日時は、四十九日や百箇日法要であれば決められた日、年忌法要であれば決められた月の命日と同じ日に行いますが、その日が平日などで都合が悪い場合は、それよりも前の日程で調整します。

②僧侶を手配する

日時の目星がついたら僧侶に連絡をして調整をします。

③参列してほしい人をリスト化する

法要によっても参列者の範囲が異なります。例えば一周忌、三回忌であれば、遺族や親族に加え、親しかったご友人をお呼びすることもありますが、それ以降は遺族や近しい親族のみの小規模で行うのが一般的です。

参列者の人数が見えてきたら、それに見合った会場を選びます。会場はお寺葬儀社の会館、もしくはご自宅などから選ぶことができます。

また、法要後に会食をする場合は、会食の場所も決めて予約をしておきましょう。会食会場には必ず法事であることを伝え、おめでたい食材などは避けてもらうようにしてください。

④引き出物を選ぶ

参列者に持ち帰ってもらう引き出物を決めます。

予算は2,000円〜5,000円程で、焼き菓子や石鹸、洗剤などの日用品が適しています。肉や魚など殺生をイメージさせるものは避けましょう。会場でお渡しするので参列者が持ち帰ることを考え、あまり重いものも避けた方がよいです。

⑤納骨を伴う場合はお墓への連絡も忘れずに

一般的に四十九日法要では、法要後お墓への納骨も行います。納骨を伴う法事の場合は、お墓をあける作業などが必要ですので、お墓への連絡も忘れずに行いましょう。

1ヶ月前頃に行いたいこと

①案内状を送付する

1周忌などで大人数の参列者がいる場合は、事前に案内状をお送りします。相手の予定も考え早めにお送りするのがマナーです。ただ遺族のみの小規模な法事の場合は、電話連絡でも充分です。

②人数が確定したら会食会場へ連絡する

会食の会場に、確定した人数を伝えます。

③卒塔婆を依頼する

追善供養のために用いられる「卒塔婆」が必要であればお寺にその旨を連絡しておきましょう。卒塔婆とはよくお墓などで見られる細長い板に文字が書いてあるもののことです。なお、卒塔婆を用いない浄土真宗では不要です。

法事前日にやること

前日は、持ち物や人数の最終チェックを行います。

①人数・引き出物の最終確認

前日に、参列者の人数の最終確認をします。もし人数が変わった場合は会食会場に連絡を入れておきましょう。引き出物の数も間違いないか最終チェックします。

②お供え・遺影・位牌・お布施の準備

当日お供えするお花や供物の準備、僧侶にお渡しするお布施、また遺影や位牌なども、すぐに持っていけるように揃えておきましょう。

法事当日の流れ

いよいよ法事当日です。当日ご遺族はまず参列者を出迎えます。また僧侶に挨拶をしてお布施をお渡しします。

また、当日の儀式の流れは以下の通りです。

①着席

②開会の辞

③僧侶入場

④僧侶による読経

⑤参列者による焼香

⑥僧侶による法話

⑦僧侶退場

ー 会食がない場合は、引き出物を渡して参列者をお見送りします ー

⑧会食会場での施主挨拶

⑨事前に依頼しておいた参列者の方による献杯の挨拶

⑩会食後、引き出物をお渡しして終了

法事の服装

基本的に、忌明けとなる「四十九日法要」までは葬儀と同じ礼服を着用します。

四十九日法要までの服装

男性

ご遺族は正喪服(ブラックスーツ)

参列者は略喪服(ダークスーツ)

女性

ご遺族は正喪服(黒のワンピース、アンサンブル)

参列者は略喪服(地味な色合いのワンピース、アンサンブル)

バックや靴なども、ご遺族は礼服用のもので揃えましょう。参列者は派手でなければ礼服用のものでなくても大丈夫です。

百箇日以降の服装

男性

平服(ダークスーツにシャツ、地味な色のネクタイ)

女性

平服(地味な色のワンピース、アンサンブル、スーツ)

バックや靴などは、派手でなければ礼服用のものでなくても大丈夫です。

法事の香典

葬儀と同様、法要に招かれた際は基本的に香典を持参します。香典の金額は故人とご自身の関係性によって異なります。

ご両親の法事の場合3~10万円
兄弟姉妹の法事の場合3~10万円
祖父母の法事の場合1〜5万円
叔父・叔母の法事の場合1〜3万円
甥・姪の法事の場合1〜5万円
それ以外のご親族の法事の場合3千円〜3万円
友人・知人・仕事関係の方の法事の場合3千円〜1万円

香典袋の選び方

仏式の場合、四十九日までは黒白の香典袋を用います。それ以降は黄白のものを用いることもあります。神式の場合は双銀の水引を用い、キリスト教の場合は水引は用いません。このように香典袋は宗教宗派、また地域によってもしきたりが異なることがあるため、わからない場合は年配のご親族などに確認しておくと安心です。

香典の包み方

香典は香典袋に入れて、四十九日までであれば「御霊前」、それ以降は「御仏前」とするのが一般的です。ただし死後すぐに仏になられる浄土真宗の場合は、四十九日以前でも「御仏前」を用います。なお、「御供物料」「御香料」は宗派を問わず用いることができる表書きです。

また表書きは薄墨ではなく通常の黒いインクを用います。

香典袋の裏には、忘れずにご自身の住所と金額を書いておきましょう。金額を記入する際は、漢数字を用いるのがマナーです。

例)金 参萬圓也 、金 壱萬圓也、金 伍萬圓也、金 弐萬圓也

※也はつけなくても可、圓は円でも可

まとめ

ここまで、法事の種類や流れ、マナーについてお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか。法事の機会はさまざまな周期で訪れます。どのタイミングで執り行う法事かによっても、マナーが異なるので注意が必要です。

さがみ典礼では、アフターサポートの一環で、法事法要の無料サポートも行なっております。引き出物のことや法事を行う会場、またお坊さんの手配などでお困りの際は、お気軽にご相談ください。

大和田 渡

1級葬祭ディレクター

大和田 渡 (オオワダ ワタル)

葬儀の専門家として、お客様のニーズに応える葬儀を実現します。

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