葬儀・家族葬コラム
更新日:2026.09.10
喪中に初詣・お守り・七五三はどうする?神社とお寺で異なる考え方
故人の死を悼み、身を慎んで過ごす期間とされる「喪中」は、控えるべきとされる行動や行事があります。だからといって、喪中期間中は、すべての行動を控えなければいけないということではありません。
今回は、
「喪中は、子どもの七五三を控えるべき?」
「初詣には行っていいの?」
「神社でお守りを授けてもらっても問題ない?」
など、喪中の過ごし方で多くの方が抱く疑問について、詳しく解説します。
まずは、「喪中」と「忌中」の違いを知り、神社とお寺での考え方の違いにも触れながら、喪中期間中にどのような行動をとればよいのか、具体的なポイントをみていきましょう。

喪中とは?忌中との違い
「喪中」と「忌中」は、いずれも故人の死を悼み、身を慎んで過ごす期間をいいますが、「期間の長さ」や「謹んで過ごす内容」には違いがあります。
一般的には、「喪中」は、故人を悼みながら、一定期間お祝い事などを慎む期間であり、「忌中」は、故人が亡くなってから一定期間、特に慎んで過ごす期間であると考えられています。
また、忌中は喪中の期間に含まれるため、忌中を過ぎて喪中の期間に入ると、控える行動や行事についての考え方も変わってきます。
喪中の期間と過ごし方
一般的に、故人がお亡くなりになってから一年程度の期間を「喪中(もちゅう)」とすることが多いです。
ただし、この期間は法律などで定められているわけではなく、あくまで慣習に基づくものです。そして、故人との関係性や宗旨・宗派、ご家庭での考え方、地域の慣習などによっても、喪中期間の考え方は異なります。
たとえば、父母や配偶者など、故人と関係の近い方の場合の喪中期間は約1年間とされる一方で、祖父母や兄弟姉妹の場合は3ヶ月〜半年程度を目安とするという考え方もあります。ただし、こうした期間も一律に決められているものではありません。
また、喪中期間は、故人を悼む気持ちから、結婚式などのお祝い事やお正月のお祝い飾りなどは控えるという考え方が一般的です。
ただし、喪中だからといって、すべての行事や外出を控えなければならないわけではありません。特に神社への参拝については、喪中かどうかだけでなく、「忌中かどうか」が重要なポイントになります。
忌中の期間と過ごし方
一般的に「忌中」とは、故人がお亡くなりになってから、特に謹んで過ごすべき期間とされています。
仏式では四十九日の忌明けを迎えるまで、神式では五十日祭を迎えるまでを忌中とするのが一般的です。
特に神道では、死を「穢れ」とする考え方があることから、忌中は神社への参拝や祭礼への参加などを控えるのが一般的です。また、結婚式などのお祝い事や、家の新築・購入などについても控えるという考え方もあります。
ただし、これらも法律などで禁止されているわけではなく、宗旨・宗派や地域、ご家庭の考え方によって異なります。
喪中に初詣に行ってもいい?
喪中期間中に初詣に行ってもよいか?については、「初詣先が神社なのかお寺なのか」、「忌明け前なのか忌明け後なのか」によっても変わります。
基本的に、喪中であっても、忌中期間を過ぎていれば、神社への初詣は問題ありません。ただし、忌中期間中は、神道において死を「穢れ」と捉える考え方があることから、神社への参拝は控えるのが一般的です。
一方仏教には、神道のように「死=穢れ」とする考え方がないため、一般的には、忌中・喪中を問わず参拝をすることは問題ないとされています。ただし、宗派や寺院によって考え方が異なる場合もあるため、気になる場合は事前に確認すると安心です。
喪中にお守りを授かったり、返納したりしてもいい?
喪中期間中であっても、お守りを持っていること自体は問題ありません。
ただし、新しいお守りを授かったり、古いお守りを返納したりする場合は、忌中期間中であるかどうかを考える必要があります。忌中期間中は、神社への参拝を控えるという考え方が一般的です。そのため、神社に赴いてお守りを授かることは、忌明けを待つのが無難でしょう。
なお、古いお守りは、忌明け後に授かった神社へ返納するのが基本です。すぐに返納することが難しい場合は、郵送での返納を受け付けている神社もあるため、事前に確認するとよいでしょう。
一方仏教では、忌中であってもお寺への参拝は問題ないとされています。そのため、忌中期間中にお寺でお守りを授かる、あるいは古いお守りを返納することは差し支えないと考えられています。ただし、寺院によって考え方や対応が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
喪中に七五三をしてもいい?
七五三は、子どもの無事な成長を祝うとともに、これからの健やかな成長を祈る大切な儀式です。お祝い事でもあるため、喪中期間中の場合「七五三は延期すべき?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げると、「喪中期間中だからといって七五三は絶対に行ってはいけない」というわけではありません。ただし、忌中は、神社へのお参りを控えるのが一般的であるため、忌明け後に行うのがよいでしょう。
もし、忌中期間と七五三の時期が重なってしまう場合は、時期をずらすことを検討しましょう。七五三の本来の日は11月15日ですが、現代では10月〜12月頃の週末や祝日に行うことが多くなっています。日程については、柔軟に考えて差し支えないでしょう。
なお、七五三をお寺で行う場合は、神社とは考え方が異なります。基本的に仏教では、神道のように死を「穢れ」と捉える考え方はないため、忌中であっても七五三の参拝を行うことは問題ないとされています。ただし、寺院によって考え方や対応が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
喪中では、神社とお寺の行事をどう考える?
ここでは、これまでの解説を踏まえ、神社とお寺の各種行事を、喪中・忌中期間中にどのように考えればよいのかを、一覧表にまとめました。
| 行事 | 神社 | お寺 |
|---|---|---|
| 初詣 | 忌中は控える。忌明け後は原則可能 | 基本的に忌中・喪中問わず参拝は原則可能 |
| お守りの授受・返納 | 忌中は忌明け後が無難 | 基本的には可能だが、寺院の考え方による |
| 七五三 | 忌中なら延期を検討 | 基本的には可能だが、要確認 |
| 厄払い | 忌中は控えるのが一般的 | 基本的には可能だが、要確認 |
| お墓参り | 神社ではなく墓地のため別の考え方 | 基本的に問題なし |
※上記は一般的な考え方をまとめたもので、宗旨・宗派、地域の慣習、神社・寺院の方針などによって異なる場合があります。
なお、お墓参りについては、喪中・忌中だからといって一律に控える必要はありません。特に仏式では、故人やご先祖を供養するためのお墓参りは、忌中・喪中であっても基本的に問題ないとされています。
喪中に、神社やお寺に行くときの注意点
最後に、喪中期間中に神社やお寺にお参りをする際の注意点をお伝えします。
地域や神社・寺院の慣習を確認する
神社やお寺は地域に根ざした場所でもあるため、一般的な考えが必ずしもすべての神社・寺院にあてはまるとは限りません。神社や寺院によって独自の慣習や考え方を持っている場合もあるため、参拝や行事への参加に迷った際は、事前に、ご自身の地域や各神社・寺院の慣習を確認しておくと安心です。
「喪中だから絶対にダメ」と決めつけない
喪中期間中だからといって、「すべてのお祝い事や行事を控えるべき」というわけではありません。宗旨・宗派によっても喪中や忌中の考え方は異なります。
たとえば仏教と神道では、死に対する考え方や忌中の考え方に違いがあります。また、キリスト教の場合、そもそも喪中という概念がありません。さらに、忌中期間中は制限が厳しくなるものの、忌明けを迎えれば喪中であってもできることは多くなります。
そのため、喪中だからという理由で一律に考えるのではなく、故人の宗旨・宗派、忌中であるか否かを踏まえて考えることが大切です。
気持ちが落ち着かない場合は無理をしない
なかには、「喪中を過ぎても気持ちが落ち着かない」という人もいると思います。
喪中の期間は、一般的な慣習に基づいて考えられているもので、法律で定められているわけではありません。そのため「喪中が明けたらすぐに日常に戻らなければいけない」と決めつける必要もありません。
ご自身の気持ちを優先し、無理のない過ごし方を選ぶことが大切です。
喪中にやっていいこと、ダメなことを正しく知ることが大切
喪中期間中でも、忌明けを迎えた後であれば、一般的に、神社への初詣やお守りの授受・返納、七五三などを行うことは問題ないとされています。
また、宗旨・宗派によっても死の捉え方や忌中の考え方が異なるため、寺院であれば忌中でも参拝や行事への参加は一般的に差し支えないとされています。
一方、忌中であっても、仏教では神道のように死を穢れと捉える考え方は基本的にないため、お寺への参拝や寺院で行う行事については差し支えないとされている場合が多いです。
喪中期間中は、神社や寺院への参拝や行事への参加が制限されるイメージをお持ちの方も多いと思いますが、喪中と忌中の違いや、神社とお寺の考え方の違いを正しく理解することで、喪中期間中でもできることが多くあることを知ることができます。
そして、喪中や忌中の期間だけにとらわれず、故人を偲ぶ気持ちを大切にすることも重要です。一般的な慣習や宗旨・宗派の考え方を参考にしながら、ご自身やご家族の気持ちを尊重し、無理のない過ごし方を選ぶとよいでしょう。
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