葬儀・家族葬コラム
更新日:2026.10.05
安置室とは?安置場所の種類や逝去から安置までの流れと注意点を解説
お通夜や葬儀までの間、ご遺体を安置しておく場所を「安置室」といいます。身近な方が亡くなった際は、まずご遺体の搬送先や安置場所を決める必要があります。
今回は、安置室や逝去から安置までの流れについて解説します。万が一のことがあった時に、慌てることがないよう遺体の安置について事前に把握しておくと安心です。
安置室とは?
安置室とは、葬儀や火葬までの間、亡くなった方のご遺体を保管しておくための場所です。
斎場や葬儀社の施設に設けられていることが多く、ご遺体の状態を保ちながら、葬儀の日程を迎えるまで安置する役割があります。
ご遺体を安置する理由
ご遺体を安置する理由は、逝去後すぐに火葬することができないためです。
日本では「墓地、埋葬等に関する法律」により、原則として死亡後24時間を経過しなければ火葬できないと定められています。そのため、葬儀を行うかどうかにかかわらず、少なくとも一定時間はご遺体を適切な場所に安置する必要があります。
また葬儀や火葬は、火葬場や式場の空き状況、ご家族や親族の都合、宗教者との調整などを踏まえて日程を決めることになります。安置は、その日を迎えるまで故人を落ち着いた環境でお守りするための時間でもあります。適切な保冷や室温管理を行いながら、ご家族がお別れに向けて準備を進めるためにも、安置場所の確保は欠かせません。
ご遺体を安置する期間
ご遺体を安置する期間は一律ではありませんが、一般的には数日程度となることが多く、2~3日程度がひとつの目安とされています。ただし、地域や季節、火葬場の予約状況によっては、それより長くなる場合があります。特に火葬場が混み合っている時期は、葬儀や火葬の日程が先になることもあるため、安置日数も延びる可能性があります。
逝去から安置までの流れ
病院で亡くなった場合は、医師による死亡確認の後、死亡診断書が発行されます。その後、ご遺体の身支度が整えられ、病院内の霊安室などへ一時的に移されるのが一般的です。
病院の霊安室は長期間利用することを前提とした場所ではないため、ご家族は葬儀社へ連絡し、ご自宅や安置施設など次の搬送先を決める必要があります。搬送先が決まったら、寝台車などでご遺体を移送し、安置を行います。
安置場所の種類
安置場所には、ご自宅、葬儀社の安置施設、民間の安置施設があります。安置場所は、ご家族の希望だけでなく、住宅環境や移動距離、面会の希望、葬儀までの日数などを踏まえて選びます。
ご自宅で安置する場合
ご自宅での安置は、故人を住み慣れた場所へお連れし、ご家族がそばで過ごしやすい方法です。面会時間の制限を受けにくく、家族だけで静かにお別れの時間を持ちやすい点が特徴です。施設利用料もかかりませんが、ドライアイスなどの保冷費用や、状況によっては搬送にかかる費用が必要になります。
一方、住宅環境によっては自宅安置が難しいこともあります。集合住宅ではエレベーターや廊下、玄関から搬入できるかを確認する必要があり、室内にはご遺体をお休みいただくための空間も必要です。夏場などは室温管理にも注意が必要となるため、自宅で安置したい場合は、事前に葬儀社へ住宅状況を伝えて相談すると安心です。
葬儀社の安置施設で安置する場合
葬儀社の安置施設は、ご自宅での安置が難しい場合に利用しやすい選択肢です。ご遺体の受け入れや保冷管理を葬儀社に任せられるため、ご家族の負担を抑えやすくなります。葬儀会館に併設されている施設であれば、その後の通夜や葬儀への移動が少なく、日程に合わせて準備を進めやすい場合もあります。
利用条件は葬儀社ごとに異なり、面会時間にも違いがあります。また、葬儀プランに一定日数の安置料が含まれている場合もあれば、初日から施設利用料がかかる場合もあるため、搬送前または安置を決める段階で確認しておくことが大切です。
民間の安置施設で安置する場合
民間の安置施設は、ご遺体の安置を専門に受け入れている施設です。自宅に安置するスペースがなく、利用する葬儀社にも安置設備がない場合などに選ばれることがあります。
なお、利用できる時間や面会方法、料金体系は施設によって大きく異なります。利用を検討する際は、安置料や保冷費、面会料、付き添い料、搬送費など、必要となる費用を確認しておきましょう。
安置室にかかる費用
葬儀社の安置施設を利用する場合、1日あたり3,000円〜3万円程度、民間の安置施設では1日あたり5,000円〜3万円程度が目安です。さらに、安置料とは別にドライアイスなどの保冷費用がかかることがあり、1日あたり数千円〜1万円程度必要になる場合があります。
なお、安置室の利用料やドライアイス代が葬儀プランに含まれているケースもあります。見積もりを確認する際は、安置施設の利用料が何日分まで含まれているのか、日数を超えた場合の追加料金はいくらか、ドライアイス代が別途必要かなどを確認しておくことが大切です。
自宅で安置する場合は施設利用料がかかりませんが、ご遺体の保冷に必要なドライアイス代や、病院などから自宅までの搬送費が発生するので注意が必要です。
ご遺体を安置するときの注意点
安置場所を決める際は、費用だけでなく、ご家族が故人とどのように過ごしたいかを考えることが大切です。たとえば、頻繁に面会したい場合は、面会時間が限られる施設では希望に合わない可能性があります。反対に、自宅で安置したい気持ちがあっても、搬入経路や室温管理に不安がある場合には、設備の整った安置施設を選ぶことでご家族の負担を軽減できることもあります。
また、ご遺体の保冷処置には適切な対応が求められるため、自己判断でドライアイスの位置を変えたり、室温を大きく変えたりせず、葬儀社や施設スタッフの案内に従うことが大切です。安置期間が延びそうな場合には、追加費用とともに、ご遺体の状態を保つためにどのような対応が必要になるかも確認しておきましょう。宗教や地域によって安置時の習慣が異なる場合もあるため、希望があるときは早めに伝えておくとスムーズです。
安置室に関するよくある質問
安置室と霊安室の違いは?
「安置室」と「霊安室」は、どちらもご遺体を保管しておく場所ですが、霊安室は病院や警察署などに設けられ、ご遺体を搬送するまで一時的に安置する場所として使われることが多く、安置室は、葬儀社や斎場などで葬儀や火葬までご遺体をお預かりする場所として利用されます。
安置室で面会はできる?
安置室で面会できるかどうかは施設によって異なります。葬儀社や民間の安置施設では面会に対応しているところもありますが、決められた時間内のみ、事前予約制、人数制限ありなどの条件が設けられている場合があります。保冷庫型の安置設備では、面会のたびにスタッフの対応が必要となるケースもあるため、自由に出入りできるとは限りません。
故人との時間をできるだけ長く持ちたい場合は、安置先を決める前に面会条件を確認しておくことが重要です。面会できる時間帯だけでなく、付き添いや宿泊が可能か、面会時に追加料金が発生するかも確認しておくと安心です。
安置場所は費用とメリット・デメリットで決めよう
安置場所は葬儀までの時間を過ごす大切な場所でもあるため、ご家族の希望と施設の利用条件を照らし合わせながら選ぶことが大切です。安置場所で迷った場合は、お気軽に葬儀社までご相談ください。
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