葬儀・家族葬コラム

家族葬

2023.06.16

【葬儀の見積もりの取り方】事前に決めておくことと金額調整の仕方

【葬儀の見積もりの取り方】事前に決めておくことと金額調整の仕方

葬儀料金と聞くと、一般的に「高い」「内容が不明瞭」というイメージを持たれる方もいらっしゃると思います。そのように感じるのには理由が2つあります。1つは葬儀社の説明不足、もう一つはご遺族様の知識不足です。それが原因で「思ってもない高額料金を請求された」などのトラブルにもつながってしまいます。そうならないためにも、事前に見積もりを取り、葬儀社とよく確認しておくことが大切です。

今回は、葬儀の見積もりを依頼する際に何を伝えればよいか見積もり依頼する際のポイントや注意点について詳しく解説します。

見積もりを依頼する前に決めておきたいこと

葬儀社に見積もりを依頼すると、以下の内容について確認することになります。事前に決めておいたり、ある程度イメージを持っておくことでスムーズにことが進められます。

葬儀のスタイル

ご葬儀には、たとえば故人様と関わりのあった方々すべてに訃報を伝え、大々的に執り行う「一般葬」や、身内だけで執り行う「家族葬」などいくつかの形式があります。見積もりを依頼する前に、どのようなスタイルの葬儀にするかあらかじめイメージを持っておきましょう。

葬儀のスタイルにはどのようなものがあるのか、どんな方にどのスタイルが向いているのか、また費用感などは、下記サイトを参考にしてください。

規模感(人数)

だいたい何名くらいが参列する葬儀にしたいかのイメージを持っておきましょう。

たとえば一般葬の場合、参列者の人数は故人様の交友関係によっても変わってくると思います。50人なのか500人なのか、それによって当然費用も変わります。また家族葬の場合は、ご家族だけのごく少人数で行うのか、それともご友人や遠いご親戚まで含めるのか参列者の範囲をどうするかによって規模が変わります。大体の目安をイメージして見積もりを依頼するとよいでしょう。

宗教・宗派

ご葬儀は故人様の宗教・宗派によって葬儀を執り行う方法が変わります。それによって葬儀社が用意するものも変わりますので、事前に宗派を確認する必要があります。

宗派の確認方法

・菩提寺を調べる

例)菩提寺の連絡先が残されていないか探す(残されていたら電話で確認する)、親戚に聞いてみる

・仏壇から宗派を特定する

例)「南無阿弥陀仏」と書かれた掛け軸があれば浄土真宗、道元・瑩山の掛け軸があれば臨済宗など

安置場所

安置場所とは、葬儀までの間、故人様を安全に衛生的に保管しておく場所のことです。日本では死後24時間は火葬が禁じられているため、たとえ火葬式を選ばれたとしても、すぐに火葬することはできません。そのため葬儀スタイルに関わらず安置施設は必ず必要になります。

安置施設の種類

安置施設には3つの選択肢があります。一つは「ご自宅」、もう一つは葬儀社や斎場の安置施設、そして3つ目は民間の安置専用施設です。

ご自宅での安置は費用はかかりませんが、住環境によっては安置ができない場合もあります。また葬儀社や民間施設の安置施設は、衛生面や管理面において安心感がありますが費用が発生します。このように安置施設をどこにするかで、見積もり金額が変わってくるため事前に決めておくと安心です。

葬儀式場

葬儀式場にもいくつか種類があり、それによってかかる費用が異なります。ここでは斎場の種類とそれぞれのメリット・デメリットについて考えてみたいと思います。

【葬儀式場(斎場)の種類】

公営斎場地方自治体などが運営する公営斎場は、基本的に利用料は安いですが、予約が取りづらい、アクセスが不便、施設が古いことが多いなどのデメリットがあります。また故人様の住民票がある自治体の斎場でない場合、料金が割高になってしまう場合もあります。
葬儀社の斎場葬儀社が運営する斎場は、公営斎場に比べて費用は高くなりますが、基本的に設備やサービスが充実していて安心感があります。
お寺や教会故人様の信仰していた宗教に応じてお寺や教会などで葬儀を執り行う場合もあります。信仰する宗教に見合った荘厳な雰囲気で葬儀を執り行うことができますが、葬儀専用の施設ではない分控え室等の設備が整っていないなどのデメリットがあります。また料金はお寺や教会によっても異なります。
ご自宅ご自宅で行う場合はもちろん利用料はかかりません。ただし、安置の時と同様、住環境によっては葬儀を執り行えない場合もあります。またご家族様のご負担が増える、近隣への迷惑になってしまうなどのデメリットも考えられます。

このように葬儀を執り行う場所によってもそれぞれメリット・デメリットがあり、料金も異なります。葬儀の見積もりを依頼するときには、なんとなくでもご希望とする会場のイメージを持っておきましょう。

葬儀の見積もりの取り方

見積もりの取り方には電話・インターネット・対面などの方法があります。それぞれメリット・デメリットがありますので、ご自身に合った方法で依頼しましょう。

1.電話で見積もりを取る

多くの葬儀社が24時間・365日対応のフリーダイヤルを設けていますので、時間を気にせず問い合わせることができます。オペレーターと対話しながらその場で確認ができるため、疑問や不安を解消しながら葬儀のイメージを膨らませることができるのも電話のメリットです。

2.インターネットから見積もりを取る

葬儀社のホームページには、資料請求やお見積もり依頼ページが設けられていますので、必要事項を入力して簡単に見積もり依頼ができます。インターネットさえあれば、時間のない時にもご自身の好きなタイミングで手軽に見積もり請求ができる点はメリットですが、より詳細な内容については別途電話や対面でやり取りする必要があります。

3.直接対面で見積もりを取る

直接葬儀社に足を運んで話を聞くという方法もあります。直接のやり取りは顔が見えて安心ですが、複数社に赴くとなると手間がかかるというデメリットもあるため、時間に余裕のある時がオススメです。

予算より高い見積もりが出てしまったら…

もし、予想外に高い見積もりが出てきてしまったら、予算に近づけるためには何をすればよいのでしょうか。ここでは見積もり費用を調整する際のポイントをお伝えします。

グレードを下げる

儀式に使われる祭壇や供花、位牌などそれぞれの物品のグレードを見直す、もしくは返礼品や会食の品目のレベルを下げることで費用を抑えることができます。ただし「会場の広さの割に簡素すぎる祭壇だった」などとならないよう、実際のイメージを葬儀のプロである葬儀社と相談しながら決めていくと安心です。

火葬場に近い斎場を選ぶ

火葬場と斎場が離れていると移動にマイクロバスが必要になるなど費用が余計にかかってしまうことがあります。なるべく火葬場に葬儀式場が併設されている公営斎場を選ぶなど、斎場選びを工夫することで費用を下げることができます。ただし希望日に予約が取れるかは公営斎場の空き状況次第になります。

葬儀の規模を見直す

会葬者の人数が多ければその分広い会場が必要になり会場費や人件費がかさみます。また、会食や返礼品費などおもてなしにかかる費用も増えますので、大幅に費用を削りたいという場合は葬儀規模を見直す必要があります。

最近は会葬者を限定し身内だけの少人数で行う「家族葬」や、お通夜を省略し葬儀・告別式を一日で行う「一日葬」など多様な葬儀スタイルが一般化しつつあるので、そちらも検討してみるとよいでしょう。

【まとめ】葬儀の見積もりで失敗しないために

葬儀費用はケースバイケースで一つひとつ異なるため、正確な金額を知るためには見積もりを取る必要があります。見積もりには、葬儀の規模感やスタイル、宗教宗派安置場所斎場などの目安をあらかじめ決めておくとスムーズです。

そのようにして取得した見積もりは念入りにチェックし、予算がオーバーするようならできるところで調整をしましょう。見積もりの段階できちんと確認しておくことで、「高額な追加費用を請求された」「思った以上に豪華な/質素な葬儀になってしまった」などのトラブルを未然に防ぐことができます。

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