葬儀・家族葬コラム

家族葬

2024.03.21

危篤と言われたらまず何をする?ご家族様のするべきことを解説

大切な方が危篤状態の時、そのご家族様は何をすればよいのでしょうか。

実はこの限られた時間には、たくさんの段取りが必要です。

今回は、医師に危篤を伝えられてから葬儀までの間に、ご家族様がするべきことを解説します。

危篤とは

まず始めに「危篤(きとく)」の意味についてお伝えします。

危篤に似た言葉に「重篤(じゅうとく)」がありますが、「重篤」は命の危険があるほど深刻な状態を言い、「危篤」は、回復が見込めず命の危険が迫っている状態のことを言います。いずれも命に危険があることには変わりありませんが、重篤が病状の度合いを表しているのに対し、危篤は命の危険を示しているという違いがあります。つまり危篤を告げられた場合、回復の見込みは少ないと認識し、速やかに行動することが大切です。もちろん、危篤状態だからすぐに亡くなってしまうというわけではありませんし、回復するケースも考えられますので、落ち着いて行動しましょう

危篤といわれたらすべきこと

医師から危篤を伝えられたら、平常心でいることは難しいと思います。まずは心を落ち着かせてから、やるべきことを一つ一つ進めていきましょう。この記事ではご家族様がするべき手続きを、順を追ってご説明していきます。

危篤の連絡を受けて、まずとるべき行動は?

病院から危篤の連絡を受けた場合、まずやるべきことは以下の通りです。

①家族や親族に連絡する

危篤の連絡は、三親等までの親族にするのが一般的ですが、それ以外でも関係の深い方など必要な方にはすべて連絡を入れましょう。

②職場に連絡する

職場にも一報を入れておきます。ちなみに危篤時の付き添いの場合、忌引き休暇にはなりませんので、お休みをとる場合は有給休暇扱いとなります。

③病院に向かう

泊まりになる可能性もあるため、念の為、着替えや歯ブラシなどを持参の上病院へ向かいましょう。

危篤時に進めておくべき葬儀のこと

ご逝去後にご家族様がするべきことは思いのほか多いです。短時間で多くのことをこなさなくてはならないため、「葬儀社を吟味できなかった」というお声を多く耳にします。またその結果「思い描いていた葬儀とはかけ離れたものになってしまった」などの後悔に繋がってしまうケースがあります。葬儀社はどこも同じではありません。同じ葬儀を行ったとしても、費用やサービスの質、内容に違いがあります。

危篤状態で葬儀のことを考えるのは不謹慎と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、万一のことを考え葬儀の準備をしておくことは、決して不謹慎ではありません。もし危篤状態から持ち直したのであれば「よかった」と胸を撫で下ろせば済むことですが、葬儀は後悔しても2度とやり直すことはできません。

そのため医師から危篤を伝えられたら、まずは逝去後の流れを把握し、葬儀社の目星だけでもつけておくと安心です

逝去後の流れを把握しておこう

まずは、万が一ご逝去となった場合に、葬儀までにどのような手続きが必要になるかを把握しておくことが大切です。ご逝去後は限られた時間の中で以下のことを行う必要があります。

【ご逝去後にするべきこと】

①医師から死亡診断書を受け取る

②関係各所へ訃報の連絡をする

③安置場所を決める

④葬儀社を決める

⑤葬儀の打ち合わせ

⑥宗教者との日程調整

⑦死亡届の記載・提出

より詳しい手続きについては以下の記事でも解説しています。

【病院でお亡くなりになられた場合の注意点】

病院でお亡くなりになられた場合、ご遺体は病院の霊安室に安置されますが、それは一時的なもので、せいぜい2時間程度といわれています。また病院によっては霊安室がない場合もあります。そのため、ご逝去後すぐに葬儀までの間ご遺体を安置しておく場所を決め、その場所へ搬送する必要が出てきます。搬送は葬儀社が行うため、安置場所と合わせて葬儀社もなるべく早くに決める必要があります。

ちなみに安置場所としては、ご自宅または葬儀社や民間企業が運営する安置施設といった選択肢があります。詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

万が一に備えて葬儀社の目星をつけておこう

ご逝去後の限られた時間の中で、葬儀社を探すのは大変です。病院などでお亡くなりになられた場合、病院が葬儀社を紹介してくれることもありますが、必ずしもその葬儀社がご自身に適した葬儀社とは限りません。一度きりの葬儀を悔いの残らないものにするためにも、ご予算希望している葬儀の内容に見合った葬儀社を選ぶ必要があります。そのため危篤を告げられた場合、葬儀社だけでも先に目星をつけておくと、その後の流れがスムーズに進みます。

【葬儀社を決めておくことが重要な理由】

葬儀社の目星をつけておくことで、病院やご自宅から安置場所へのスムーズな搬送が可能になります。またその後の流れや必要な手続きなども葬儀社の指示に従えばよいので安心です。もし安置場所や訃報の連絡などで迷われたり、ご不安に思われた場合には相談にものってくれるでしょう。葬儀社=葬儀のプロなので的確なアドバイスをしてくれます。特に初めて喪主を務める場合は、信頼できる葬儀社の存在が欠かせません

【信頼できる葬儀社の選び方】

たくさんある葬儀社の中から自分に合った葬儀社を選ぶためには、何を基準にしてよいのかがわからないという方も多いと思います。

一般的には、まずはお住まいの地域で絞り込み、さらに家族葬や一般葬といったご希望の葬儀スタイルで絞り込み、最終的に予算の範囲に収まっているかという点が重要なポイントになってくるかと思います。

そのため、ある程度候補となる葬儀社を絞り込んだら、最低2~3社には見積もりを依頼することをおすすめしています。費用の比較検討ができるだけでなく、見積もり依頼時のスタッフの対応などから信頼できる葬儀社かどうかを判断することができます。葬儀を依頼するにあたって、相談のしやすさや質問に対する答えの的確さなど、スタッフの人柄も含めて判断するとよいでしょう

そのほか危篤時にご家族様がしておくべきこと

 最後に、逝去後の流れを把握し、葬儀社の目星をつけておく以外に、危篤と言われた段階で進めておくべきことをお伝えします。

宗教者に連絡をする

葬儀に欠かせないのが、宗教者の存在です。特に菩提寺がある場合は危篤の段階で連絡をしておきましょう。危篤状態であることを伝え、万が一葬儀になった場合にお務めにきていただけるかを事前に確認しておくと安心です。

まとまった現金を用意しておく

葬儀には、まとまった現金が必要になる場合があります。葬儀費用は葬儀後に支払うのが一般的ですが、宗教者に支払うお布施は葬儀当日に現金でお渡しすることになります。また、葬儀社によっては支払を現金のみでしか受け付けていない場合もあります。そのため、いざというときのために、ある程度まとまった現金を手元に用意しておくと安心です。

危篤時は慌てず、適切な行動を。

ここまで、医師から危篤を告げられた場合にご家族様がとるべき行動について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。大切な人の命の危険があるという時に、慌てずに行動できる人は少ないと思いますが、まずはできる限りご自身の心を落ち着かせるように努め、頼れる人に助けを求めることも大切です。そのような方が身近にいなければ、ぜひ私たち葬儀社を頼ってください。

大和田 渡

1級葬祭ディレクター

大和田 渡 (オオワダ ワタル)

葬儀の専門家として、お客様のニーズに応える葬儀を実現します。

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