法事・法要
2024.01.31
仏壇がなくても法事はできる?位牌や遺影写真のみでの供養方法も解説
最近は住宅事情やライフスタイルの変化から、家に仏壇を置けない、または置かないという人も多いと思います。その中には、仏壇なしで供養ができるのか、また法事はどうすればよいのかと不安に感じてしまう方もいらっしゃるでしょう。
今回は、仏壇なしで法事を執り行うにはどうすればよいか、位牌や遺影写真のみでも供養になるのかなど、仏壇のないご家庭で故人様を供養する方法について詳しく解説します。
仏壇は小さなお寺?家に仏壇を置く意味とは
仏壇は、ご本尊やご先祖様の位牌などを祀り供養するためのもので、お寺でご本尊様が安置されている内陣(ないじん)という部屋をミニチュア化したものになります。その仏壇を家に置くことによって家庭でも本尊を祀り供養をすることができるようになるということです。ちなみにこの慣習は元々貴族など上流階級のみのものでしたが、江戸時代に一般庶民もどこかしらの寺院の檀家になることを義務付けられる「寺請(てらうけ)制度」が設けられたことによって、現在のように仏壇が一般家庭にも普及していったといわれています。
位牌とは、魂が宿る場所
位牌とは、戒名(または法名・法号)、俗名、没年月日、享年などが書かれた木製の板のことで、故人様の魂が仮に宿る場所(依代=よりしろ)となるものです。ちなみに現代ではインテリアの雰囲気に合わせられるようにクリスタル製の位牌なども市販されています。
位牌が完成するまでにはある程度の時間が必要なため、葬儀〜四十九日法要までは白木の仮位牌を用い、四十九日法要を境に本位牌に入れ替えます。この時、仮位牌から魂を抜き取り(閉眼供養)、本位牌に魂を入れる宗教儀式(開眼供養)を執り行います。ちなみにこの儀式は葬儀や四十九日法要をお願いした僧侶に依頼するのが一般的です。
供養とは
死者の冥福を祈ることを供養といいます。供養をすることで先祖との繋がりを再認識したり、死と向き合うことによって自分自身の今後を見つめ直す機会にもなるでしょう。また供養を行う最大の目的は、亡くなった方と向き合うことにあります。
どんな行いが供養になるの?
供養=「お坊さんを呼んで読経してもらうこと」と思っている方も多いかもしれませんが、たとえば、仏前や墓前に花やお香、食べ物などをお供えすることも供養になります。また、ご自身でお経を読んだり、実際に声に出して唱えたり、仏教の本を読むなどして仏教について学び敬うことも供養の一つといえます。また仏教では善行をすることで善い報いを故人様に廻らせることができると考えられているため、仏教の教えに基づき善い行いをすることは最大の供養といえるでしょう。
追善供養とは?
追善供養(ついぜんくよう)と聴くと、四十九日法要や一周忌など、故人様の命日に合わせて節目節目に行う法要を想像する方も多いと思います。もちろんそれも一つではあるのですがそれだけではありません。たとえば前述した「仏前にお供物を供える」「お墓参りをする」など故人様を弔うために行う行為全般を追善供養といいます。つまり供養も追善供養も同じ意味で使われることが多いです。
法事とは
故人様の冥福を祈るために、ご家族・ご親族などが集まって行う仏教行事のことを法事(ほうじ)といいます。その中には、僧侶をお呼びして読経をしていただくなどの宗教儀式も含まれます。ちなみにその宗教儀式のことを法要といいます。
法事と法要の違い
上述した通り法要は法事の一部です。たとえば四十九日法要でみなさんが集まって仏教儀式を行い、その後会食を行うとした場合、儀式の部分が法要にあたり、会食までを含めた行事全体が法事にあたります。
仏壇がなくても法事はできる?
前置きが長くなりましたが、今回の本題である「仏壇がなくても法事や供養ができるのか」についてお伝えしていきます。
仏壇がなくても法事はできます
一般的に法事では、僧侶による読経や焼香が行われるため、お寺や斎場、ご自宅等で行われます。ご自宅に仏壇がない場合は、お寺や斎場で行う方が多いでしょう。そもそも法事は自宅で行わなくてはいけないという決まりはありません。むしろ自宅は相応のスペースが必要になりますし、準備や片付けが大変というデメリットもあります。そのため法事を自宅で行わないことは、何ら問題にはならないといえるでしょう。
またお寺や斎場以外にホテルや料亭などでも法事・法要プランが用意されていることがあります。会場ごとにそれぞれメリット・デメリットはありますが、いずれにしても自宅に仏壇がなくても法事は執り行うことができますのでご安心ください。
さがみ典礼でも法事・法要を承っています。
【四十九日法要までに仏壇が間に合わない場合】
少しニッチなケースかもしれませんが、仏壇は購入しているものの、四十九日法要までに間に合わず、やむなく仏壇がない状態で自宅での法要を執り行う場合もあるかと思います。その場合は、必ず事前に仏壇がまだないことを僧侶に伝えておきましょう。
仏壇がなくても供養はできる?
前述した通り供養は、亡くなった方の冥福を祈り、その方々と向き合う気持ちを最も大切にしていますので、仏壇がないからといって供養にならないということはありません。家に仏壇がない家庭は約6割近くにのぼるというデータもあるほどで、現代においては特に珍しいことではないようです。
仏壇なしで供養をする方法
家に仏壇がなくても、故人様やご先祖様の冥福を祈り、作法にとらわれることなく供養を行いたいと思っている方は多いと思います。ここでは仏壇がなくてもできる供養の方法をいくつかご紹介したいと思います。
✔︎仏壇の代わりに位牌を祀る
スペースの問題で仏壇は難しいため、代わりに位牌のみを祀るというケースもあります。前述した通り位牌は亡くなった方の魂が宿る場所(依代:よりしろ)です。玄関や水回りは避け、家の中で邪魔にならずみんなが手を合わせやすい場所に祀って、日々位牌と向き合い手を合わせたり、お供物を捧げたりすることによって供養することができます。
✔︎仏壇の代わりに遺影写真を飾る
遺影写真は故人様とご家族様をつなぐ大切な存在ですが、位牌が魂の宿る場所であるのに対して遺影写真にはそのような宗教的な意味合いは含まれていません。そういう意味では仏教における伝統的な供養とはいえませんが、最近では仏壇や位牌を祀らずに遺影写真に手を合わせるご家庭も珍しくありません。その場合は、仏壇や位牌に変わるものとして「ミニ骨壷」や「遺骨ペンダント」といった手元供養、もしくは「供養台」などを用いて供養するとよいでしょう。
※ミニ骨壷:小さなサイズの骨壷のこと。サイズは片手に収まるものから両手で包み込めるサイズのものなど様々。
※遺骨ペンダント:遺骨を収めることのできるペンダントタイプのアクセサリー。
※供養台:家具の上に置いて使うことができるコンパクトなサイズ感の台で、仏壇の代わりに用いられる。
✔︎ミニ仏壇を置く
スペースがない、インテリアに合わない、費用がかかるなどの理由から仏壇を置いていないご家庭には、ミニ仏壇という選択肢もあります。リビングの棚の上などにもおけるコンパクトなサイズなので省スペースで、価格は通常の仏壇の1/10程度で手に入れられるものもあります。
✔︎五具足・三具足を置く
仏壇に飾る仏具の基本である「花立」「火立」「香炉」を三具足といいます。またそれに「花立」「火立」をさらに加えたものを五具足といいます。この基本となる仏具をお参りする場所に飾っておくのもよいでしょう。
飾り方は以下の通りです。
【三具足】
向かって左から「花立」「香炉」「火立」
【五具足】
向かって左から「花立」「火立」「香炉」「火立」「花立」
✔︎節目ごとにお寺に足を運んで供養をする
もちろん、一周忌、三回忌、七回忌といった各種法要を執り行うことで、仏壇はなくとも供養を行うことができます。
✔︎位牌をお寺に預けて永代供養をお願いする
自宅に仏壇がないという方の中には、お寺に位牌を預けて永代供養をしてもらう方もいらっしゃいます。特に一人暮らしで位牌の後継者がいないという方に選ばれている供養方法です。永代供養とありますが、永久に供養してくれるわけではなく、一定の契約期間が過ぎたら位牌から魂を抜き取る宗教儀式(閉眼供養)を行った上でお焚き上げされることとなります。
仏壇なしで法事や供養を行う際の注意点
独断で決めずに家族に相談する
そもそも住環境などやむを得ない理由から仏壇を持たないという選択をしている方も多いと思いますが、いずれにしても決める前に一度ご家族には相談をすることをお勧めします。仏壇や位牌を祀らないことは宗教にも関わってくることですので、一人で決めずご家族の同意を得ておくようにしましょう。
故人様を供養する気持ちを大切にする
仏壇を置く・置かないの問題以前に、供養において最も大切なのは故人様の冥福を祈る気持ちです。その気持ちを忘れずに、日常的に遺影写真や位牌に手を合わせたり、故人様やご先祖様と向き合う時間を持つことを忘れないようにしましょう。
ご自身のライフスタイルに合った供養方法を選ぶことが大切
ここまで、仏壇なしで法事や供養をする方法や注意点について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
昨今は、住環境の変化や宗教に対する価値観の多様化など様々な理由から仏壇を自宅に持たない方が増えている一方で、場所を取らないコンパクトなミニ仏壇や便利な手元供養のアイテムなども市販されています。「仏壇がないと供養ができない」「法事を行えない」ということでは決してなく、亡き人の冥福を祈る気持ち、向き合う気持ちが供養になるということを忘れずに、ご自身のライフスタイルに合った供養方法を選択していうことが大切なのではないでしょうか。
栃木県で葬儀実績No.1 のさがみ典礼にお任せください。
さがみ典礼では、一般葬、家族葬、一日葬、火葬式・直葬、公営斎場葬まで幅広い葬儀形式に対応し、お客様のご葬儀をサポートさせていただきます。栃木・茨城県西エリアのご葬儀は、栃木県で葬儀実績No.1のさがみ典礼にお任せください。
業界最安水準で最上級のおもてなし
さがみ典礼の
安心ご葬儀プラン
お求めやすさにこだわったご葬儀・家族葬プランから、お客様にぴったりのプランをお選びください。
ご葬儀のご依頼・
ご相談はお電話で
さがみ典礼イメージキャラクター 加藤茶さん
ご葬儀の準備も
さがみ典礼で
-
その日からすぐに葬儀費用が
最大20%割引になる -
いざという時慌てないために。
葬儀場見学も可能
さがみ典礼イメージキャラクター
加藤茶さん