法事・法要
2024.04.12
法事・法要の案内状の書き方|シーン別例文、注意点も解説
法事・法要の日時を決めたら、次にすることは案内状の発送です。案内状は法事・法要の1~2ヶ月前には先方に届くように発送します。
「誰の」「どのような法事」なのかを明確に記載し、参加のお願いをしましょう。
今回は、法事・法要の案内状の書き方のマナーや例文をご紹介します。法事と法要の違いや、法要の種類などの基礎知識も交えてお伝えしますので、これから法事・法要を控えている方は、ぜひ参考にしてください。
法事と法要の違い
まず初めに言葉の整理をしておきたいと思います。
親戚が集まり、僧侶をお呼びして故人様の追善供養を行うことを法事や法要といいます。法事と法要は似たような使われ方をしますが、厳密には少しだけ意味合いが異なります。
法要は、故人様のご冥福を祈るために、僧侶による読経や参列者による焼香などを行い供養する儀式そのもののことをいい、法事は、法要の後の会食までを含めた一連の行事のことをいいます。つまり、法事の中に、法要という仏教儀式が含まれていることになります。
法事・法要は何のために行うの?
法事・法要は、故人様の冥福を祈り供養するためのものであると同時に、残された方々が故人様を忘れないようにするための儀式であり行事だといえます。
法事の種類
法事は、忌日法要・年忌法要・それ以外の法要の3種類に分けることができます。
忌日法要とは?
故人様がお亡くなりになってから、7日ごとに行われる法要のことを「忌日法要(きにち/きじつほうよう)」といいます。
仏教では、人はお亡くなりになられてから49日間はこの世とあの世を彷徨い、7日ごとに生前の行いへの審判が下されるとされています。その7回目の審判となる49日目が最後の審判にあたり、故人様の来世での行き先が決まる日とされています。
そのためご遺族様方は、故人様が極楽浄土へ無事旅立てるよう祈願するために法要を行います。それが忌日法要です。
【忌日法要】
初七日(しょなのか)
二七日(ふたなのか)
三七日(みなのか)
四七日(よなのか)
五七日(いつなのか)
六七日(むなのか)
七七日/四十九日(なななのか/しじゅうくにち)
ちなみに現代では二七日〜六七日は省略され、初七日は葬儀当日に繰り上げて行われることが増えています。そのため、葬儀後にご遺族様やご親族様が集まる機会は、命日から49日後の忌明けに行われる四十九日法要となることが多いです。
年忌法要とは?
お亡くなりになられてから1年後、3年後、7年後など決められた年の月命日に行う法要のことを「年忌法要(ねんきほうよう)」といいます。開催される年と法要の名称は以下のとおりです。
一周忌 ・・・亡くなってから満1年目の命日
三回忌・・・満2年目の命日
七回忌・・・満6年目の命日
十三回忌・・・満12年目の命日
十七回忌・・・満16年目の命日
二十三回忌・・・満22年目の命日
二十七回忌・・・満26年目の命日
三十三回忌・・・満32年目の命日
それ以外の法要もある
忌日法要と年忌法要のほかに、命日から数えて100日目に行う「百箇日法要(ひゃっかにちほうよう)」や、お亡くなりになられてから初めてのお盆となる「新盆(初盆)」、春秋のお彼岸などのタイミングでも法要が執り行われます。
案内状に書く内容
続いては、法事・法要に伴って関係者各位にお送りする案内状の書き方についてお伝えしたいと思います。案内状に記載すべき内容は以下のとおりです。
✔︎誰の法要なのか
✔︎法要の種類(何回忌など)
✔︎日時
✔︎場所
✔︎法要後の会食の有無
✔︎返信の方法と期日
✔︎差出人の連絡先
法事・法要の案内状の書き方のマナー
案内状を書く上で、注意したいポイントがいくつかあります。
縦書きで書く
案内状は、基本的には縦書きで書くのがマナーです。
冒頭のスペースは不要
国語の授業などでは、最初の1段落目は1マスあけるというように習ったと思いますが、法事の案内文においては、冒頭のスペースは不要です。
句読点は省略する
基本的に、葬儀や法事の案内状には「、」や「。」といった句読点を用いないのがマナーです。その代わり、読みやすくするためにスペースや改行を用います。
始まりと終わりの形式
書き始めと書き終わりには形式があり、一般的には頭語で書き始めて結語で終えるという流れを踏みます。なかでもよく使われるのが「謹啓・謹白」です。「拝啓・敬具」でもよいですが、「謹啓・謹白」の方がより丁寧な言い回しになります。
季節の挨拶を入れる
冒頭には季節や天候などを表した定型文=「時候の挨拶」が入ります。月毎にいくつか決まった文言が用意されているので、そちらを用いましょう。
【時候の挨拶の一例】
1月・・・上旬)初春の候・新春の候 中旬)小寒の候・寒冷の候 下旬)大寒の候・厳寒の候
2月・・・上旬)残寒の候・晩冬の候 中旬)立春の候・余寒の候 下旬)雨水の候・梅花の候
3月・・・上旬)早春の候・三寒四温の候 中旬)軽暖の候・浅春の候 下旬)雨春分の候・春陽の候
4月・・・上旬)春暖の候、陽春の候 中旬)桜花の候、春爛漫の候 下旬)晩春の候、穀雨の候
5月・・・上旬)晩春の候・新緑の候 中旬)立夏の候・若葉の候 下旬)初夏の候・向暑の候
6月・・・上旬)向暑の候・麦秋の候 中旬)薄暑の候・入梅の候 下旬)夏至の候、梅雨の候
7月・・・上旬)夏至の候・梅雨の候 中旬)仲夏の候・七夕の候 下旬)大暑の候、酷暑の候
8月・・・上旬)炎暑の候・酷暑の候 中旬)立秋の候・残暑の候 下旬)秋暑の候・早涼の候
9月・・・上旬)秋暑の候・早涼の候 中旬〜下旬)白露の候・爽秋の候
10月・・・上旬)秋分の候・秋晴の候 中旬)寒露の候・秋麗の候 下旬)秋麗の候・紅葉の候
11月・・・上旬)霜降の候・初霜の候 中旬〜下旬)立冬の候・初霜の候
12月・・・上旬)小雪の候・向寒の候 中旬〜下旬)師走の候・大雪の候
上記以外に一年中を通して使える言葉として「時下」があります。時下を用いる場合は「〜の候」は不要となります。
相手を気遣う一文を入れる
時候の挨拶に続く形で、相手を気遣う一文を入れるようにしましょう。
たとえば
「皆様におかれましてはご清祥のことと存じあげます」
「いかがお過ごしでしょうか」
のような文章が良いです。
忌み言葉に気をつける
葬儀や法事の場では、「忌み言葉(いみことば)」といって使用を避けるべき言葉があります。代表的なものに「ますます」「重ね重ね」のような重ね言葉や「また」「再び」「追って」のように繰り返しをイメージさせる言葉は、不幸を繰り返すことを連想させるため避けられています。また「消える」「落ちる」あるいは「死亡」「死去」のように死を連想させる言葉や「苦」や「9」のように苦しみを連想させる言葉や数字も避けられています。
法事・法要の案内状の出し方のマナー
書き方に続いて、案内状を送るタイミングや形式についてお伝えします。
案内状を送るタイミングはいつ?
法事・法要の案内状は、基本的には開催日の1〜2ヶ月前には先方に届いているように手配します。ただし四十九日法要の場合は2ヶ月前に送ることは不可能だと思いますので、葬儀後なるべく早めに送るよう心がけましょう。
ハガキ・手紙どちらが良い?
案内状の送り方としては、ハガキまたは封筒のいずれかの方法が考えられますが、どちらかというとハガキよりは手紙の方が丁寧な印象です。
封筒に入れてお送りする場合、中に入れるカードはハガキサイズのカードもしくは、二つ折りでハガキサイズになっているタイプのカードを用います。いずれも出欠の確認をするために、返信用封筒を同封するのが一般的です。なお、ハガキの場合、片方が返信用ハガキになっている往復ハガキをも一般的によく用いられています。
切手は弔事用を用いる
法事などの案内状では、弔事用の切手を用いるのが一般的です。通常の切手ではいけないということはないですが、郵便局で簡単に購入することができるので、できれば弔事用のものを用いましょう。
電話やメールでの案内でもいいの?
相手との関係性によっては、電話やメールで法事・法要のご案内をお送りすることもあると思います。ただしこちらはあくまで略式の方法であることは頭に入れておきましょう。メールや電話での案内が許されるのは、特に親しい方に限ります。また口頭でお伝えした場合は、聞き間違いなどのリスクもあるため、後ほどメールやメモなどで再度お伝えすることをおすすめします。
そのまま使える案内状の例文
最後に、上記の内容を踏まえて案内状の例文をいくつかご紹介したいと思いますので、ぜひ参考にしてください。
四十九日法要の案内状(会食あり) 例文
法要後に会食を行う場合の例文です。
謹啓 桜花の候 皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしのことと存じます
父〇〇の葬儀の際には 皆様の温かいご厚志を賜りましたことを御礼申し上げます
さて このたび左記日程にて 四十九日法要を営み 合わせて納骨を行う運びとなりました
つきましては ご多用中誠に恐縮ではございますが ご臨席賜りますようご案内申し上げます 謹白
令和◯年●月△日
記
日時:◯年●月△日 □時■分より
場所:〇〇〇〇斎場
住所 ・・・・・・・・・・
電話 028- △△△△- △△△△
尚 法要後■■■■■にて 会食の席を設けております
誠にお手数ではありますが 同封のハガキにて◯月◯日までに出欠の有無をご一報いただきますようお願い申し上げます
〒□□□ □□□□□□□□(差出人住所)
080- △△△△- △△△△(差出人電話番号)
●●●●(差出人氏名)
一周忌の案内状(会食なし) 例文
法要後の会食を控える場合の例文です。
謹啓 晩春の候 皆様におかれましてはご健勝のこととご拝察申し上げます
時が流れるのは早いもので 来る●月●日には 夫 〇〇〇〇の一周忌を迎えます
つきましては生前ご親交いただきました皆様にお集まりいただき 左記の通り法要を営みたいと存じます
ご多用のところ誠に恐れ入りますが ご臨席賜りますよう よろしくお願い申し上げます 謹白
令和◯年●月△日
記
日時:◯年●月△日 □時■分より
場所:〇〇〇〇寺
住所 ・・・・・・・・・・
電話 028- △△△△- △△△△
尚 施設の都合により法要後の会食の席は設けておりません
恐縮ですがご理解いただけますようお願い申し上げます
誠にお手数ではありますが 同封のハガキにて◯月◯日までに出欠の有無をご一報いただきますようお願い申し上げます
〒□□□ □□□□□□□□(差出人住所)
080- △△△△- △△△△(差出人電話番号)
●●●●(差出人氏名)
複数名の法要を合同で行う場合の例文
たとえば祖母と祖父の一周忌と三回忌が重なるなど、複数の年忌法要を合同で執り行う場合や、複数の家の法要を合同で執り行う場合などに用いる例文です。
謹啓 秋暑の候 皆様におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます
このたび 左記の通り合同法要を営む運びとなりました
ご多用中とは存じますが ご参集賜りたくご案内申し上げます 謹白
令和◯年●月△日
記
故 〇〇〇〇儀 戒名 ●●●●●信女
故 △△△△△儀 戒名 ▲▲▲▲▲▲信士
日時:◯年●月△日 □時■分より
場所:〇〇〇〇寺
住所 ・・・・・・・・・・
電話 028- △△△△- △△△△
尚 法要後〇〇(住所・・・・)にて会食の席をご用意しております
誠にお手数ではありますが 同封のハガキにて◯月◯日までに出欠の有無をご一報いただきますようお願い申し上げます
〒□□□ □□□□□□□□(差出人住所)
080- △△△△- △△△△(差出人電話番号)
●●●●(差出人氏名)
家族のみで法事を行った後の事後報告
法事をご家族のみで取り行った後、関係者各位に事後報告する場合の例文です。
謹啓 時下 皆様におかれましてはご健勝のことと御慶び申し上げます
先般 ◯月◯日に故●●●●の一周忌法要を△△寺におきまして 身内のみにてとどこおりなく相営みました
ここに生前のご厚志に感謝いたしますとともに 今後とも変わらぬご交誼をお願いいたします
皆様のご健勝ご多幸をお祈り申し上げ 略儀ながら書中にてご報告申し上げます
令和◯年●月△日
〒□□□ □□□□□□□□(差出人住所)
080- △△△△- △△△△(差出人電話番号)
●●●●(差出人氏名)
まとめ
ここまで、法事・法要の案内状の書き方や注意点を、ケースごとにお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか。
案内状をお送りする際は、普段の手紙より少し丁寧な言い回しで、頭語・結語や時候の挨拶を入れるなど形式に則った文章を心がけましょう。また必要事項をすべて網羅した上で、あまり感情的にはならず、端的に記すことがポイントです。書き方も、縦書きで句読点は入れないといった、弔事ならではの作法もありますので注意が必要です。
案内状は故人様が生前お世話になった方々へお送りするものですので、事前にマナーを知り、失礼のない文章でお送りしたいですね。
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