葬儀・家族葬コラム

法事・法要

2024.04.05

葬儀や法要のお布施とお車代|基本のマナー・相場を知っておこう

葬儀や法事の際に宗教者へお包みするお布施お車代ですが、実際に喪主や施主という立場になった時、いくらお包みすればよいか迷われる方は多いです。

というのもお布施は、いわゆる定価が決まっておらず、地域や宗旨宗派、法事の種類などによってお包みする金額の相場が異なるため、相場を把握しにくい費用だからです。

今回はお布施やお車代について、最低限知っておくべきマナーや、葬儀や法要におけるお布施の一般的な相場について詳しくお伝えします。

お布施とは、「感謝の気持ち」を表したもの

お通夜や葬儀、法要を執り行う際に、僧侶など宗教者へお渡しする金銭のことを「お布施(おふせ)」といいます。よく読経料・戒名料などと表現されているため、サービスに対する対価を支払うものだと勘違いされている方も多いのですが、お布施は、葬儀や法事の場で読経や戒名授与などを行なっていただいたことへの「感謝の気持ち」としてお渡しするもので、労働力への対価ではないため金額は定まっていません。このことがお包みする金額について多くの方が悩んでしまう理由の一つと言えます。とはいえ、ある程度の相場はありますので、次章で詳しくお伝えします。

お布施の相場

お布施は、地域や宗旨宗派、お寺との関係性などによっていくらお渡しすべきかの相場が異なります。また葬儀のお布施と法要のお布施でも異なり、法要の場合は四十九日法要なのか七回忌なのか、などといった法要の種類によっても相場が異なります

迷った時は、お寺に聞いてみる

もしお包みする金額で迷われたら、お寺に確認してみるというのも一つの手です。「お気持ちなのでいくらでも結構です」とおっしゃられる場合もありますが、中には具体的に目安となる金額を提示してくださるお寺もあります。

その際は、「お布施はいくらお包みすればよいですか?」と聞くより、「お布施はみなさんどのくらいお包みされていますか?」のような聞き方をすると、お寺側も金額を答えやすくなります。

葬儀のお布施は戒名授与に対するお礼も含んでいる

葬儀の際にお渡しするお布施には、お通夜や告別式での読経へのお礼に加え、戒名を授けていただいたことへのお礼も含めてお渡しすることが多いです。戒名とは故人様の死後の世界でのお名前のことですが、戒名にはランクがあり、高いランクの戒名を授けていただくほど、お布施の金額相場は高額になります

お布施の相場

【お通夜/葬儀】

種類金額相場
お通夜〜初七日法要(一般葬や家族葬等の場合)20万〜50万
告別式〜初七日法要(一日葬の場合)15〜25万円
火葬のみ(火葬式の場合)5〜15万円


【法要】

法要の種類金額相場
初七日〜四十九日法要3〜5万円
百箇日法要3〜5万円
新盆3〜5万円
通常のお盆5千円〜2万円
お彼岸(個別/合同)3〜5万円/5千円〜1万円
月参り3千円〜1万円
一周忌3〜5万円
三回忌以降1〜5万円
祥月命日法要5千円〜1万円

戒名のランク別相場

戒名のランク金額相場
院号 + 居士/大姉80万円〜100万円
院号 + 信士/信女60万円〜80万円
居士/大姉40万円〜60万円
信士/信女20万円〜40万円

お車代・御膳料とは

お布施とセットで考える必要があるのが「お車代(おくるまだい)」「御膳料(ごぜんりょう)」です。

お車代とは?

お車代は、その名称からも想像できる通り、僧侶への交通費に相当する費用です。葬儀や法要会場まで足を運んでいただいたことに対するお礼の気持ちを込めてお渡しするもので、実費ではなくある程度の相場が決まっています。ちなみに一般的には、市内や近隣市街であれば5,000円〜10,000円程度といわれています。なお、ご家族様が手配したタクシーに乗ってお越しいただく場合は、お車代は不要です。

御膳料とは?

お車代と合わせてもう一つ覚えておいていただきたいのが「御膳料(ごぜんりょう)」です。これはお食事代のことで、葬儀や法要の最後に行う会食に僧侶が参加されない場合にお渡しする費用です。こちらも相場は5,000円〜10,000円となっています。

お車代・御膳料のマナー

お車代と御膳料は、以下のマナーを守ってお渡ししましょう。

【お布施とは別の封筒に入れる】

お車代も御膳料も、お布施とは別の封筒にそれぞれお包みしてお渡しします

表書きは「御車料」「御膳料」とします。

【相場は僧侶一人あたりの金額です】

お車代も御膳料も、上述した相場はいずれも僧侶お一人に対しての金額となりますので、複数の僧侶がお見えになった場合は、その人数分用意する必要があります。ただしその場合、封筒は分けずに一つの封筒に人数分の金額を入れるようにしましょう

お布施のマナー

最後にお布施の包み方や渡し方のマナーを解説します。

お布施の包み方

最初は、お金の包み方や封筒の書き方についてです。

✔︎お布施は新札を用いる

香典の場合、あらかじめ用意していたと思われるのを避けるため古いお札を使うのがマナーですが、お布施は事前に用意しておくべきものですので新札を用いるのがマナーです。

✔︎不祝儀袋は用いない

お布施に不祝儀袋は用いません。お金は、白い封筒または奉書紙にお包みするのがマナーです。封筒を用いる場合は一重の封筒を用いましょう。二重のものは不幸が重なると捉えられてしまうため仏教では避けられています。時間のない方はコンビニなどで販売されている「御布施」と書かれた封筒でも問題はありません。

✔︎お金の向きは慶事のやり方で

お布施の場合は、お札の顔のある面が表に来るような向きでお札をいれます。

✔︎4や9などの不吉な数字は避ける

お包みする金額は、死を連想させる4や苦しみを連想させる9など、一般的に忌み数とされている数字は避けるようにしましょう。

✔︎お布施の表書きは「濃い墨」で書くのがマナーです

香典の表書きは、悲しみで文字が滲んでしまったことを表すため薄墨を用いますが、お布施は僧侶にお渡しするものです。お寺に不幸があったわけではないため、濃い墨を用いるのがマナーです

封筒の表書きには「御布施」とし、その下に喪主のフルネームもしくは「〇〇家」と記載します。また裏面には住所と連絡先を記載します。市販の筆ペンなどでも構いませんので、毛筆を用いて書きましょう。

✔︎金額は書かなくてもよい

香典のように金額は必ず書かなくてはいけないものではありませんが、もし記載する場合は大字(だいじ)を用います。

【大字】

一=壱

二=弐

三=参

五=伍

十=拾

万=萬

お布施の渡し方

次はお布施をお渡しする時のマナーです。

✔︎お布施を渡すタイミング

葬儀の場合は、葬儀前にお渡しするのがよいでしょう。しかし、充分な時間が取れないなどの理由からこのタイミングを逃してしまった場合は、葬儀が終わった後でも問題ありません。また法事の場合も法要前のタイミングでお渡しできるのがよいですが、こちらも時間が取れなければ法要後でも問題ありません

いずれも僧侶が到着し、最初にご挨拶をするタイミングでお渡しするのがベストです。

✔︎袱紗に包んで持ち運び、切手盆にのせてお渡しする

袱紗は紫や紺、グレーなどの寒色系の色が弔事に適した色とされています。お布施はあらかじめ袱紗に包んで持ち運び、僧侶に渡すタイミングで取り出します。渡す向きは、僧侶から見てお布施が正面になる向きが正しい向きです。また直接手でお渡しせず切手盆といわれるお盆にのせてお渡しするのがマナーです。会場に切手盆がない場合は一般的なお盆、もしくは袱紗の上にお布施をのせてお渡ししても問題ありません。

✔︎ひとことお気持ちを添えてお渡しする

お渡しする際は、「〇〇の葬儀/〇〇〇〇(法要名)でお世話になります。よろしくお願いいたします。」などとひとことお礼の気持ちを添えてお渡しするようにしましょう。

まとめ

ここまで葬儀や法要の際にお渡しするお布施やお車代の基本的なマナーや相場金額をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。お布施と香典は、葬儀の際にお包みする金銭という意味でよく混同されてしまいがちですが、お布施は新札を用い、香典には古いお札を用いるなど、基本的なマナーがまったく異なる場合があるため注意が必要です。

先祖代々続くお寺との関係ですので、今後も良い関係を築いていくために、失礼のないよう事前にマナーを押さえておきましょう。

またお布施の相場やマナーは、地域差などもありますので、親族の年長者や近所の方なども頼りながら進めていけると安心です。もし頼れる人が身近にいない場合は、その地域に特化した葬儀社のスタッフを頼っていただければと思います。

村上 育海

村上 育海 (ムラカミ イクミ)

ご家族様のお気持ちを第一に考え、ご満足いただけるよう努めます。

葬儀ホール数No.1だから近くで葬儀ができるさがみ典礼のお葬式が利用できる葬儀場を探す

ご葬儀のご依頼・
ご相談はお電話で

さがみ典礼イメージキャラクター 加藤茶さん

さがみ典礼イメージキャラクター 加藤茶さん

ご葬儀の準備も
さがみ典礼で

お電話でも、仮登録・事前相談承ります 0120-568-038

さがみ典礼イメージキャラクター
加藤茶さん

さがみ典礼イメージキャラクター 加藤茶さん

ページ
先頭へ