葬儀・家族葬コラム

家族葬

更新日:2026.09.25

火葬のみでお葬式をしなくていい?直葬や火葬だけの費用と後悔しないための注意点を解説

現代では、人が亡くなったらお葬式をするのが一般的です。しかし、必ずしもお葬式をしなければいけないという決まりはありません。

今回は、火葬のみでお葬式をせずに故人様を弔う方法について、費用や後悔しないための注意点を交えてお伝えします。

お葬式を行わないのは法律違反?

お葬式は法律で定められているものではなく、古くからの慣習として受け継がれ、営まれてきたものです。そのため、法律上お葬式をあげなければいけないという義務はなく、あげなかったとしても罪に問われるようなことはありません。

しかし、お墓に納骨するためには、火葬は行わなくてはいけません。そのため、お通夜や告別式といった儀式は行わずに、直接火葬場でお別れをする「火葬式・直葬」という方法があります。

お葬式を行うか火葬式や直葬のみで済ませるかの判断は故人の希望やご遺族に委ねられています。

お葬式をしないで弔う「火葬式・直葬」とは?

一般的なお葬式では、お通夜や告別式といった宗教儀式が執り行われた後、火葬場に移動して火葬となりますが、火葬式や直葬では、前段の宗教儀式は行わず、直接火葬場で故人様との最後のお別れをするシンプルな葬儀形式です。

火葬式や直葬の流れ

①ご逝去

医師から死亡診断書を受け取ります。このタイミングで葬儀社と安置場所を決めておくと、後々の流れがスムーズに進みます。ちなみに、安置場所はご自宅または葬儀社等の安置施設などが一般的です。

②搬送・ご安置

葬儀社が故人様をお迎えに上がり、所定の安置場所へお運びします。日本ではご逝去後24時間経過しないと火葬することができないと法律で定められているため、最低でも24時間は安置場所でご安置することになります。

③葬儀社との打ち合わせ

安置後、葬儀社との打ち合わせを行います。この時に「火葬式・直葬」を希望していることを伝えましょう。

また菩提寺(先祖代々お付き合いのあるお寺)がある場合は、お寺にも「火葬式・直葬」を希望している旨を伝え、許可を得ておく必要があります。もし無許可で進めてしまうと、先祖代々のお墓に入ることができなくなってしまうなど、お寺とのトラブルに発展する可能性があるため、遅くともこのタイミングで必ず確認をとっておきます。

④納棺(のうかん)

故人様を棺に納めることを納棺と言います。

一般的な仏式の葬儀であれば、各宗旨宗派に見合った死装束(しにしょうぞく)を着せて納棺を行いますが、火葬式や直葬の場合は宗教儀式を行わないため、着用する服装に決まりはありません。もし故人様が気に入って着ていた服があれば、そちらを着せてあげてもよいでしょう。

また火葬式や直葬でもオプションとして納棺式や僧侶による読経をつけられることもあります。希望される場合は葬儀社に確認してみましょう。

⑤出棺

火葬場の予約時間に合わせて、棺を火葬場へとお運びします。

⑥火葬

火葬場に着いたら、火葬炉の前で短いお別れの時間が設けられ、その後、すぐに火葬が執り行われます。火葬後は焼骨を骨壷に収める収骨を行い、骨壷と埋葬許可証を受け取ったら終了となります。

火葬までにかかる日数

火葬までにかかる日数は、最短で3日ほどです。火葬場の混雑状況やご遺族様のご都合などによって火葬日程が後ろ倒しになれば、その分、火葬までの日程も長くなります。

【火葬までの日程イメージ(最短)】

1日目ご逝去/搬送・安置/打ち合わせ/納棺
2日目
3日目出棺/火葬

火葬場での所要時間

火葬にかかる時間は、平均的に1時間程度といわれています。収骨など火葬前後の時間も含めると、火葬場に到着してから帰るまでの所要時間は、約2時間程度をイメージしておくとよいでしょう。

火葬式・直葬の費用相場

火葬式・直葬の費用相場は、10万円〜30万円程度といわれています。一般的な葬儀にかかる費用が200万円前後と言われているのに比べると、かなりの費用が抑えられることがわかります。

費用が抑えられる理由には、

✔︎お通夜や葬儀・告別式を省略していること
✔︎儀式を行わない分僧侶へのお布施などが不要なこと
✔︎一般参列者がいないため返礼品や会食などの費用が抑えられること

などの理由が挙げられます。

火葬のみで弔うメリット

費用を安く抑えられる

火葬式や直葬で弔う場合は、最小限の費用で故人様をお見送りすることができます。

少人数でお見送りができる

火葬式や直葬で弔う場合は、直接火葬場でのお別れとなるため、一般参列者をお呼びすることができません。身内のみの少人数で執り行うことになるため、アットホームな雰囲気の中、最期のお別れをすることができます。

ご遺族様の負担を軽減できる

一般的なご葬儀では、当日、ご遺族様は参列者対応に追われてしまいがちですが、火葬式・直葬で弔う場合、参列者が身内のみとなるためそのような心配もありません。また、2時間ほどですべてを済ませることができるため、ご高齢の方やお体に心配のあるご遺族様が葬儀に参列するハードルも下げることができます。

忙しい人も時間がつくりやすい

通常の葬儀であれば2日間要するところを、2時間ほどで済ませることができるため、仕事などで一日空けるのは難しいというご遺族様でも、都合がつけやすいというメリットがあります。

特定の宗教に関係なくお見送りができる

お通夜や告別式といった儀式を省略しているため、宗教にとらわれない葬儀を実現することができます。

火葬のみで弔う場合の注意点

親族や関係者などの理解が得られない可能性がある

ご遺族様やご親族様の中には、葬儀といえば僧侶による読経があり、全員で焼香をして弔うものという考えをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。そのような方の中には、お通夜や告別式といった宗教儀式を省略することに抵抗感のある方もいらっしゃいます。

勝手に決めてしまうと後々トラブルに発展する可能性もあるため、火葬域や直葬で弔いたいとお考えの場合は、事前に関係者の同意を得ておくことが大切です。

菩提寺の許可が得られない場合がある

菩提寺がある場合は、菩提寺の許可が必要です。許可なく勝手に火葬式や直葬で火葬を済ませてしまうと、いざ納骨となった際に先祖代々のお墓に納骨できなくなってしまうなど、お寺とのトラブルに発展してしまう可能性があります。

先祖代々のお墓に入りたいとお考えの場合は、お寺の合意を得ておくことが大切です。

お別れの時間が短い

お通夜や告別式を省略している分、故人様とのお別れの時間は、通常の葬儀に比べてどうしても短くなってしまいます。火葬式や直葬で弔う場合、火葬炉の前でお別れの時間がとられることが多いですが、その場合も5~10分程度の非常に短い時間となります。そのため「心の整理がつかないまま火葬となってしまった」というように、後悔の念が残ってしまう可能性も考えられます。

火葬式や直葬でも、オプションで火葬前にちょっとしたセレモニーを行うことができる場合もありますので、ご心配な方は葬儀社に相談してみましょう。

お葬式なしでも故人様を弔うことができる

火葬式や直葬は、比較的新しい葬儀スタイルのため、なじみのない方もいらっしゃるかもしれませんが、シンプルで費用を抑えられる葬儀としてメリットも多いです。

「費用を抑えたい」「宗教にとらわれずに見送りたい」「身内だけでシンプルに済ませたい」などとお考えの方は、火葬式や直葬を検討してみてはいかがでしょうか。

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大和田 渡

1級葬祭ディレクター

大和田 渡 (オオワダ ワタル)

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