葬儀・家族葬コラム

お葬式のマナー

2024.01.25

葬儀の全種類を紹介|メリット・デメリットや特徴を知ろう。

葬儀を執り行う際に、最初に決めることの一つに「葬儀の種類」があります。ひとことで葬儀といっても「一般葬」「家族葬」「一日葬」「火葬式」など様々な種類があり、それぞれ向き不向きがあります。

今回は、一般的に〇〇葬といわれるものをひとつずつピックアップし、その特徴やメリット・デメリットをご紹介していきます。どのような葬儀にすればよいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

葬儀の種類

〇〇葬と名前があるものは、意外とたくさんあります。

「一般葬」「家族葬」のように葬儀の内容や規模の違いで種類分けできるものもあれば、「樹木葬」や「海洋葬」のように埋葬方法によって分けられるものもあります。また「自宅葬」「ホテル葬」のように会場となる場所がそのまま名称になっているものや、「市民葬」「福祉葬」のように利用する制度によって分類されているものもあります。

さらに最近は、生きているうちに行う「生前葬」や、宗教色を廃した「無宗教葬」などもあり、葬儀のあり方はますます多様性を増しています。

ここでは、それらすべての特徴をひとつひとつご紹介していきたいと思います。

葬儀の内容や規模の違いによる分類

一般葬の特徴

定義参列者を限定せず、広く葬儀のご案内をし、大勢の方にご参列していただくことで盛大に執り行われる葬儀で、葬儀といえば一般葬のことをいうことも多い
内容お通夜 → 葬儀・告別式 → 火葬
規模30人〜100人を超える、比較的大規模な葬儀
メリット✔大勢の関係者と共にお見送りができる
✔親族や菩提寺の賛同を得やすい
️️✔葬儀後の自宅への弔問客対応に追われずに済む
デメリット✔︎規模が大きい分、準備や当日の弔問客対応が大変
✔︎当日まで参列者数がわからないため事前に明確な費用を把握しづらい

家族葬の特徴

定義参列者を限定し、身内中心の近親者のみでゆっくりと故人様をお見送りする葬儀
内容お通夜 → 葬儀・告別式 → 火葬
規模家族・親族・親しいご友人といった近親者のみの少人数(5人〜30人程度)で執り行われる
メリット✔近親者だけで気兼ねなく故人様を送り出せる
️️✔葬儀当日の参列者対応に追われずに済む
✔︎参列者の人数が把握できるため、事前に費用を把握しやすい
✔︎葬儀内容に故人様やご遺族様の想いを反映しやすい
デメリット✔︎香典金額が少なくなる
✔︎参列者の選別が難しい
✔︎親族などの同意を得られない場合がある
✔︎葬儀後のご自宅への弔問客が増える傾向にある

一日葬の特徴

定義お通夜を省略した身内中心のごく小規模な葬儀
内容葬儀・告別式 → 火葬
規模家族・親族・親しいご友人といった近親者のみの少人数(5~10人程度)で執り行われる
メリット✔身内だけで気兼ねなく故人様を送り出せる
️️✔葬儀当日の参列者対応に追われずに済む
✔︎一日で終わるため費用が安く抑えられる傾向にある
✔︎一日で終わるためご遺族や参列者の体力的・精神的負担が軽減できる
デメリット✔︎参列者が少ないため、香典金額も少ない
✔︎親族などの同意を得られない場合がある
✔︎葬儀後のご自宅への弔問客が増える傾向にある
✔︎菩提寺の許可が必要

火葬式・直葬の特徴

定義宗教儀式を行わず、火葬のみでお見送りをする葬儀
内容火葬のみ
規模家族・親族のみのごく少人数で執り行われる
メリット✔費用を大幅に抑えられる
✔葬儀当日の参列者対応に追われずに済む
✔︎ご遺族・参列者の体力的・精神的負担を軽減できる
デメリット✔︎お別れの時間が短い
︎✔︎親族などの同意を得られない場合もある
✔︎後日ご自宅への弔問客が増える傾向にある
✔︎菩提寺の許可が必要

社葬の特徴

定義企業や会社が主体となって執り行う葬儀で、主に会社の創業者や会長・社長・役員・そのほか会社に貢献した方などがお亡くなりになった際に、その方の業績を讃える目的で執り行われる
内容ご遺族による葬儀が行われたのちに、会社が費用を負担して改めて行う場合と、ご遺族と会社が合同で葬儀を行う場合(合同葬)がある
規模関連企業や取引先などの関係者が多数参列するため、必然的に葬儀の規模は大きくなる
メリット✔多くの方に故人様とのお別れの場を用意できる
✔︎企業として、顧客への広報にもつながる
✔︎社内の結束が高まる
デメリット✔︎規模が大きいため準備が大掛かりになる
✔︎参列者の拘束時間が長い

密葬の特徴

定義本葬の前に、身内や近親者のみで行う葬儀
内容ケースによって異なる
規模ケースによって異なる
メリット✔故人様とゆっくりお別れをする時間が持てる
✔︎本葬とセットで行うため、多くの方にお別れの場を用意できる
✔︎本葬は密葬から日をあけて行えるため準備に余裕が持てる
デメリット✔︎別で本葬を行うため、2回分の費用・手間がかかる
✔︎葬儀を内密に行うため参列者へ事情を説明する必要がある

(補足)

密葬は、有名な方が亡くなった時などによく耳にする葬儀の形です。一般に広く知らせる前にまずは近親者のみでお別れをし、その後あらためて一般弔問客を招いて大々的に本葬を行います。そのため葬儀の規模はケースによってさまざまで、家族葬のように必ずしも少人数になるわけではありません。本葬の規模によっては、密葬でも100人を超えることもあります。また告別式などの宗教儀式を執り行う場合もあれば、取り急ぎ火葬のみで済ませる場合もあり、ケースによってさまざまです

お別れの会・偲ぶ会の特徴

定義近親者のみで葬儀を行った後、葬儀とは別に、一般の方も招いて改めてお別れをする
内容祭壇などが飾られて行われる比較的フォーマルなセレモニー形式と、式の中に会食を組み込んだ比較的カジュアルな会食パーティ形式の2種類があり、いずれも宗教儀式は行わないことが多い
規模大勢の方をお招きして大規模に執り行われる
メリット✔多くの方に故人様とのお別れの場を用意できる
✔︎準備期間が充分に取れるため余裕を持って準備ができる
デメリット✔︎本葬セットのため2回分の費用・手間がかかる

(補足)

お別れ会・偲ぶ会は、よく芸能人などが亡くなられた際に、ファンのために開催されることが多いため、テレビのニュースなどで耳にしたことがある方もいらっしゃると思います。しかし最近は、近親者のみでお別れをする家族葬が増えたことから、葬儀に参列できなかったご友人・知人にもお別れの場を用意するために、一般の方でもお別れ会や偲ぶ会を開催するケースが増えています

制度による分類

福祉葬の特徴

定義生活保護受給者を対象とした葬儀で、自治体から葬祭扶助を受けて執り行う葬儀
内容火葬のみ
規模身内のみのごく少人数で執り行われる
メリット✔費用がなくても必要最低限の葬儀ができる
デメリット✔︎条件を満たした人のみが利用できる制度
✔︎最低限の内容のみで葬儀内容の自由度はない

(補足)

福祉葬は、故人様または喪主様が生活保護受給者である場合に、各自治体から葬祭扶助を受けて火葬式を執り行うご葬儀です。ただし葬儀代を支払える親族がいる場合や、故人様に充分な資産がある場合は対象外となり福祉葬を執り行うことができません。また葬祭扶助を受けるためには、必ず事前申請が必要なので注意しましょう。

市民葬・区民葬の特徴

定義自治体がサービスを提供している葬儀
内容火葬のみ
規模身内のみのごく少人数で執り行われる
メリット✔シンプルながら安価に葬儀を執り行うことができる
デメリット✔︎サービスを提供していない自治体もある
✔︎斎場や日程、内容などは選べず葬儀の自由度が低い

埋葬(葬送)方法による分類

自然葬の特徴

定義故人様のご遺骨をお墓ではなく、海や山などの自然に還す葬送方法全般を指す
メリット✔自然に還りたいという故人様の願いを叶えることができる
✔︎墓石を用意する必要がない
デメリット✔︎周囲の理解が得られない場合がある

樹木葬の特徴

定義樹木を墓標にする埋葬方法のことで、自然葬の一形態
メリット✔お墓を建てなくてよいため埋葬時の費用が抑えられる
✔自然環境に優しい
✔お墓の管理を霊園などに任せられるため継承者がいない方にも安心
デメリット✔︎限られた埋葬場所から選ぶ必要がある。
(どこでも埋葬できるわけではない)
✔︎周囲の理解が得られない場合がある

海洋葬の特徴

定義海にご遺骨を散骨する葬送方法のことで、自然葬の一形態
メリット✔︎海に還りたいという故人様の願いを叶えることができる
✔お墓を建てなくてよいため費用が抑えられる
✔自然環境に優しい
デメリット✔︎限られた散骨場所から選ぶ必要がある。
(どこでも散骨できるわけではない)
✔︎散骨してしまうため、お墓参りはできない

葬儀会場による分類

自宅葬の特徴

定義故人様のご自宅で執り行われる葬儀
内容葬儀形態(一般葬・家族葬・一日葬など)による
規模葬儀形態(一般葬・家族葬・一日葬など)による
メリット✔住み慣れた家で故人様を送り出せる
✔︎自宅のため会場費は不要
✔︎時間や形式にとらわれない葬儀ができる
デメリット✔︎準備や片付けなどをご遺族が中心となって行うため労力がかかる
✔︎自宅のスペースや設備によってはできない場合もある

(補足)

昔は多くの家が自宅葬を行っていましたが、近年はライフスタイルの変化により減少傾向にあります。お住まいがマンションなどの集合住宅の場合、自宅葬が禁止されているケースもあるため、まずは規約を確認しましょう。また棺がエレベーターに入るか室内に従分なスペースがあるかなど、お住まいの環境が自宅葬に適しているかどうかも見極める必要があります。

公営斎場葬の特徴

定義公営斎場で執り行われる葬儀
内容お通夜 → 葬儀・告別式 → 火葬
規模ケースによってさまざま
メリット✔火葬場が併設されている斎場が多く、葬儀から火葬までを一つの場所で行える(移動の手間がかからない)
✔︎比較的安価に利用できる
✔︎宗旨宗派に関わらず利用できる
デメリット✔︎人気があるため予約が取り辛いことがある
✔︎地域住民でない場合費用が割高になることがある

ホテル葬の特徴

定義家族葬や密葬など近親者のみで葬儀を行った後に、一般参列者を招いてホテルで行う会のことで「お別れの会・偲ぶ会」の一形態
内容祭壇などが飾られて行われるセレモニー形式と、式の中に会食を組み込んだ比較的カジュアルな会食パーティ形式の2種類があり、いずれも宗教儀式は行わないことが多い
規模ケースによってさまざま
メリット✔参列者の利便性が高い(交通アクセスの良さ・宿泊ができるなど)
✔︎食事やサービスの質が高い
デメリット✔︎費用が高い
✔︎遺骨などを持ち込みできない場合がある

そのほかのご葬儀

生前葬の特徴

定義本人が元気なうちに、関係者に感謝の気持ちを伝えることを目的に執り行われる葬儀
内容特に決められた流れやマナーはなく自由に行うことができる
規模ケースによってさまざま
メリット✔カラオケやビンゴを取り入れるなど自分の好きなプランで行える
✔︎本人と参列者が直接交流できる
✔︎亡くなった姿を友人・知人に見せずに済む
デメリット✔︎周囲の理解を得られない場合がある
✔︎死後に火葬を行う必要があるため、実質2回分の費用や手間がかかる

無宗教葬の特徴

定義宗教色を廃し、自由な形式で行う葬儀
内容決められた形式はないものの、一般葬から宗教儀礼を廃した形で行われることが多く、読経の代わりに黙祷、焼香の代わりに献花が行われるケースが一般的。
規模ケースによってさまざま
メリット✔︎儀式を行わない分、式中に生演奏や思い出の映像のスライドショーを取り入れるなど、故人様やご遺族様の希望を反映しやすい
✔︎菩提寺やお墓がなくても葬儀が行える
✔︎お布施や戒名料が不要
デメリット✔︎周囲の理解を得られない場合がある
✔︎自由度が高いため、内容決めや準備が大変
✔︎菩提寺がある場合はトラブルになる可能性がある

まずは、「違い」を知ることが大切です

ここまでさまざまな葬儀の特徴をみてきましたが、いかがでしたでしょうか。世の中にはたくさん〇〇葬という言葉がありますが、その中には埋葬方法や葬送の仕方、開催場所や利用する制度によって名前がつけられているものもあります。また最近は故人様をお見送りする形(葬儀スタイル)の選択肢もひろがり、複雑に感じてしまっている方も多いのではないでしょうか。この記事が故人様・ご遺族様にとって最適なお見送り方法を見つけるヒントになれば嬉しいです。

大和田 渡

1級葬祭ディレクター

大和田 渡 (オオワダ ワタル)

葬儀の専門家として、お客様のニーズに応える葬儀を実現します。

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