葬儀・家族葬コラム

家族葬

2025.02.17

【終活を始めるシリーズ】お墓や納骨方法を決めておこう

「いざ終活をはじめようと思っても、何からはじめればいいのかわからない。」

そう思っている方は少なくありません。

このコラムでは、これから終活をはじめたいと考えている方に向けて、終活でやること行う手順気をつけたいことなどを全10回にわたってお伝えしていきます。

最終回となる今回は、お墓や納骨方法についてです。自分が入るお墓は自分で決めたいというニーズは近年増加しています。また、生前にお墓を購入しておくことで、相続税の節税になるというメリットもあります。ここでは、一般的なお墓から、樹木葬や海洋散骨なども含めた多様な納骨(埋葬)方法の選択肢をご紹介します。終活で自分の納骨先を決めておきたいという方は、ぜひ、参考にしてください。

終活でお墓(納骨方法)を決めておくメリット・デメリット

まずは、終活でお墓や納骨先を決めておくとどのようなメリットがあるかをみていきましょう。

希望の納骨先に納骨してもらえる

従来ならば、納骨先は自分の死後、ご家族が決めるものでしたが、終活でお墓や納骨先について考えておくことで、自分の希望を反映させることができます。

ご家族の負担を軽減できる

納骨先をどうするかは、遺されたご家族にとっては悩ましい問題です。本人の希望がわかっていればその通りにすればよく、親戚等の合意も得られやすいため、ご家族の負担が減りスムーズに進めることができるようになります。

相続税の節税になる

相続税は、預金や不動産、動産財産など様々なものに課せられますが、お墓や納骨堂、仏壇等の購入費は祭祀財産といって、相続税の課税対象から外されています。つまり生前にお墓を決めておけば、かかった費用は相続税の課税対象になりません(もし、死後にご家族が相続財産を使ってお墓を購入した場合、その分の費用は相続税の課税対象になってしまいます。)

一方で、注意点もあります。終活でお墓や納骨先を決める際には、以下の点に注意しましょう。

どのお墓を選ぶかでご家族に負担がかかる場合がある

お墓によっては毎年管理料が発生するものがあります。そのようなお墓を選んだ場合は、お墓の維持管理をするご家族に負担がかかってしまう可能性があります。

どのお墓を選ぶかで個別のお参りができない場合がある

他の人と一緒に遺骨を納骨する(合祀)の場合、一般的なお墓のように個別でのお参りはできなくなります。また、遺骨を海などに撒く散骨では、そもそもお参りするお墓自体がありません。

このように、どんなお墓を選ぶかによって、デメリットが生じてしまう場合もあります。

予算状況や継承者の有無など、人によって最適なお墓は異なります。ぜひ、ご自身に合ったお墓選び・納骨(埋葬)先選びをしましょう。

お墓(納骨先)の種類

墓石のある一般的なお墓から、室内の納骨堂、樹木を墓標にする樹木葬など、ご遺骨の納骨先にはいくつか選択肢があります。予算なども考えながら、どのようなお墓に入りたいかイメージしてみましょう。

墓石のお墓

費用相場:100万円〜200万円

一般的に「お墓」と言うと、このお墓を想像する人が多いと思います。公営・民営の霊園や、寺院の墓地に戒名や俗名が彫ってある墓石を建てて、管理している霊園や寺院に年間管理料(2,000円〜20,000円が相場)を支払い、家族や親族で維持管理をしながら先祖代々継承していくお墓です。ちなみに寺院が管理する墓地を使用するには檀家になることが前提となりますが、霊園には檀家制度はなく、宗旨宗派問わず利用することができるという違いがあります。

また最近は、個人のお墓や、夫婦二人あるいは家族だけで入るお墓なども増えてきているようです。

樹木葬

費用相場:5万〜150万円程度

墓石ではなく、樹木を墓標にするお墓です。永代供養がついているケースがほとんどなので、お墓の継承者がいなくても樹木葬の管理運営者が永代にわたって供養してくれるというメリットがあります。また、墓石が不要なため一般的なお墓に比べて費用を抑えることができます。

樹木葬には一般的なお墓のように家ごとに1つの樹木を墓標とする「個別型」や、他の人と墓標となる樹木を共有する「集合型」、同じく他の人と樹木を共有し、遺骨を骨壷から出した状態で納骨される「合祀型」があります。集合型は骨壷のまま納骨されますが、合祀型は骨壷から遺骨を出して納骨するため他の人と遺骨が混ざってしまうという違いがあります。そのため合祀型を選んだ場合は、万が一あとから遺骨を取り出したいと思っても取り出すことができないため注意が必要です。また、集合型や個別型を選んだとしても、一定期間を過ぎると、他の人と同じお墓に合祀されることがほとんどです。契約の際には、使用期間(何年後に合祀となるのか) も確認しておきましょう

ちなみに樹木葬は、それぞれタイプごとに費用が異なりますが、最も安いのは合祀型です。

納骨堂

費用相場:10万〜100万円程度

遺骨の入った骨壷を、屋内の施設に納骨する供養方法で、ロッカー式、自動搬送式、位牌式、棚式、仏壇式など、さまざまな種類があります。永代供養付きの納骨堂が多いため、お墓の継承者がいなくても納骨堂の管理運営者が永代にわたって供養してくれるというメリットがあります。ただし、一定期間を過ぎると他の人と同じお墓に合祀されることがほとんどですので、契約の際には、使用期間(何年後に合祀となるのか) も確認しておくことをおすすめします

納骨堂のタイプ

  • ロッカー式:ロッカーのような個別の納骨スペースに納骨する納骨堂
  • 自動搬送式:お参りの際にICカードなどをかざすと、遺骨が専用の参拝ブースに運ばれてくる納骨堂
  • 位牌式:位牌本体または位牌を置く位牌壇の下に収骨スペースが設けてある納骨堂
  • 棚式:建物の壁や仕切りに棚を設け、骨壺を並べて安置する納骨堂
  • 仏壇式:仏壇のような形をした棚の上段に仏壇、下段に骨壷を納めるタイプの納骨堂。納骨スペースが広く家族で共有できるので、代々継承する一般的なお墓に近い利用の仕方が可能。

散骨

費用相場:(海洋散骨の場合)5万〜40万円

遺骨をパウダー状にして、海や山などの自然に撒く供養方法です。ただし一度散骨をしてしまうと二度と遺骨を取り戻すことができないので注意が必要です。また遺骨をパウダー状にするために、専門業社に依頼する必要もあります。

散骨はどこでも自由に行ってよいものではないため、個人で勝手に海や山に撒く行為は、法律や条例にふれてしまう可能性があります。散骨を希望する場合は、葬儀社などの専門業者が提供しているセットプランを活用するとよいでしょう。

合祀墓

費用相場:5万〜30万円

大きなお墓の下に、複数の人をまとめて納骨する供養方法です。永代供養付きなので、お墓の継承者がいなくても管理運営者が永代にわたって供養してくれるというメリットがあります。一般的なお墓に比べて費用は抑えられますが、遺骨を骨壷から出して納骨するので一度埋葬してしまうと、誰の骨か区別がつかなくなり、あとから取り出すことはできなくなってしまいます

終活でお墓を決める際の流れ

終活で自分のお墓を決めたいと思った時にするべきことを、時系列で解説します。

1.自分がどんなお墓に入りたいかを考えよう

まずは、自分に最適なお墓はどれかを考えましょう。先祖代々継承していくお墓であれば、命のつながりを後世に伝えられるというメリットがありますが、子や孫世代に維持管理の負担を強いることにもなります。そのような負担をかけたくない、あるいはそもそも後継者がいないのであれば納骨堂や樹木葬、合祀墓など、永代供養付きのお墓を選ぶという選択肢もあります。また、亡くなったら自然に還りたいという希望がある場合は、樹木葬や散骨を選んでもよいでしょう。

2.資料を取り寄せよう

自分の納骨先の方向性が決まったら、いくつかの管理先に資料請求をしてみましょう。家族がアクセスしやすい場所から候補地を探すなど、ポイントを絞って探すと選びやすいです。公式サイトから資料請求ページを探してみてください。また、もし新しく墓石を作る場合は、石材店の目星もつけておきましょう。

3.見学に行ってみよう

納骨先の目星がついたら、実際に見学に行ってみましょう。駅からのアクセスや周辺環境、日当たりの良さなどに加えて、実際に目で見て感じた雰囲気なども、お墓を決める条件の一つです。

また、費用面も含めて不明点は担当者に質問するなどして、納得のいくまで確認をしておきましょう。

4.デザインを決めよう

納骨先が決まれば、各種デザインを決めていきます。墓石であれば、石材店と希望のデザインのやり取りをします。墓石に彫る文字やイラスト、墓石の形なども含めて決めていきましょう。

また、樹木葬の場合も墓石はありませんが、墓標の代わりにプレートや石碑を設置する場合があり、好きな文字やイラストを入れることができることが多いです。

5.開眼供養をしよう

仏教では通常、お墓を建てたら、僧侶が読経を行い位牌に魂を移す開眼供養を行います。生前にお墓を契約する場合は、位牌や遺骨もない状態なので、開眼供養を行わないこともありますが、お墓の完成に合わせて行うのか、遺骨がある状態で行うのかは、施主であるご自身と寺院の考え方によって異なりますので、お寺に相談してみるとよいでしょう。

終活でお墓のことを決める際の注意点

終活でお墓のことを決めておく際は、以下のことに注意しましょう。

遺骨がないと墓地を入手できないこともある

公営の霊園では、「遺骨があること」が墓地入手の条件となっているところもあるので注意が必要です。

管理費は墓地を手に入れた時から発生する

終活でお墓を手に入れた場合、その時点で維持管理料が発生します。

家族との話し合いが大切

墓地の入手は、ご家族にも直接関わる問題です。自分の死後にご家族へかかる負担を軽減するために納骨堂の契約をしたが、伝統を重んじるご家族としては一般的なお墓を希望していたため、猛反対をされたというようなトラブルも少なくありません。

終活でお墓を決める際には、ご自身の希望とご家族の希望の両方を考慮して進めることが大切です。

終活やお墓についての相談先

お墓についての相談先は、市区町村役場や終活サービスを提供する団体などがあります。もちろん寺院や霊園に直接尋ねてみてもよいでしょう。もし菩提寺がある場合は、菩提寺に相談します。

また、「終活をしたいけど、何から始めていいかわからない」、「誰かに相談しながら進めたい」といった場合には、葬儀社の事前相談や終活相談を活用するのもおすすめです。さがみ典礼の終活相談なら、葬儀のことはもちろん、お墓のことやエンディングノートの書き方など、終活に関する不安や疑問について、お気軽にご相談いただけます。

小林 勝也

小林 勝也 (コバヤシ カツヤ)

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