葬儀・家族葬コラム

葬儀・家族葬コラム

更新日:2026.08.20

葬儀後にやることリスト|手続きの期限を時系列で解説

葬儀後は、大切なご家族を亡くされ、ただでさえお辛い中にも関わらず、ご遺族がやるべき多くの手続きが待ち受けています。

期限が設けられている手続きや、放っておくと費用が発生し続けてしまう手続きなどもあるため、事前に「いつまでに何をすればよいか」を把握しておくことが大切です。

そうすることで、申請漏れによって不利益を被ったり、その後の手続きがスムーズに進まなかったりするトラブルを防ぐことにつながります。

そこで今回は、葬儀後に遺族がやるべき手続きを時系列にまとめてご紹介します。

葬儀後にやることは?まずは全体の流れを確認しよう

本題に入る前に、まずは次の表で、葬儀後に必要となる主な手続きの全体像を確認しておきましょう。

時期主な手続き
葬儀前に済ませておく手続き死亡届、火葬許可申請など
ご逝去後5日以内・14日以内に済ませておきたい手続き健康保険
厚生年金保険
国民健康保険
後期高齢者医療保険
介護保険
世帯主変更手続き など
葬儀後、早めに済ませておきたい手続き年金の受給停止
生命保険
銀行・公共料金・携帯電話・インターネットなどの各種契約に関する手続き など
期限を確認しておきたい手続き遺族年金・未支給年金の請求
葬祭費や埋葬料の申請
高額療養費の払い戻し手続きなど
数ヶ月〜10ヶ月以内の手続き相続放棄・限定承認
遺産分割
相続税 など

葬儀前に済ませておく手続き

葬儀後の手続きに入る前に、葬儀を執り行うために必要となる手続きについて確認しておきましょう。主な手続きは、「死亡届の提出」と「火葬許可申請」です。

死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に、故人の死亡地、本籍地、または届出人の所在地の市区町村役場へ提出する必要があります。

また、火葬を行うためには、自治体から火葬許可証の交付を受ける必要があります。火葬許可申請は、死亡届の提出とあわせて行うのが一般的です。

死亡届の提出や火葬許可申請が済んでいなければ、火葬を行うことができないため、ご逝去後、葬儀の日程を決める際などに早めに手続きを行いましょう。

死亡届の提出と火葬許可申請

死亡届は、ご逝去後に医師から受け取った「死亡診断書」と一体になっていることが一般的です。死亡届に必要事項を記入したうえで、所定の市区町村役場に持参します。

また、死亡届を提出する際には、火葬許可申請もあわせて行うことが一般的です。火葬許可申請書は自治体の窓口で入手することができます。

火葬許可申請書に必要事項を記入して提出すると、その場で火葬許可証が交付されます。火葬許可証を火葬場に提出すると、火葬を執り行えるようになります。

これらの手続きは、葬儀社が代行してくれる場合も多いです。ご遺族自身で手続きを行う必要があるのか、葬儀社が代行するのかを、あらかじめ確認しておくと安心です。

ご逝去後5日以内・14日以内に行う手続き

ご逝去後、期限が設けられている主な手続きには、「社会保険(健康保険・厚生年金保険)の資格喪失手続き」「国民健康保険の資格喪失手続き」「後期高齢者医療制度の資格喪失手続き」「介護保険の資格喪失手続き」「世帯主変更手続き」などがあります。

このうち、会社員などが加入する健康保険・厚生年金保険の資格喪失手続きは、死亡日の翌日から5日以内、国民健康保険や後期高齢者医療制度などの手続きは、原則として死亡日の翌日から14日以内という期限が設けられています。

社会保険(健康保険・厚生年金保険)の資格喪失手続きを行う(原則5日以内)

お亡くなりになった方が会社員などで健康保険・厚生年金保険に加入していた場合、資格喪失の手続きが必要です。

【手続きを行う人】
ご遺族ではなく勤務先(事業主)が行います。

そのため、ご遺族は死亡の事実を速やかに勤務先へ連絡し、今後の手続きや提出が必要な書類(保険証の返却など)について確認しましょう。

【届出期限】
死亡日の翌日から5日以内

※独自で運営している「健康保険組合」に加入していた場合も、まずは勤務先へ連絡して指示をあおぎましょう。

国民健康保険の資格喪失手続きを行う(原則14日以内)

お亡くなりになった方が国民健康保険に加入していた場合、資格喪失手続きが必要です。

【手続きを行う人】
原則として、故人が属していた世帯の世帯主が行います。故人本人が世帯主だった場合は、新たに変更となった世帯主が手続きを行います。

【届出期限と提出先】
故人が住んでいた市区町村の国民健康保険担当窓口へ、死亡日の翌日から14日以内に届け出ます。

【返却するもの・持ち物】
・故人の「資格確認書」や「健康保険証」など、自治体から交付されていたもの
・手続きを行う方の本人確認書類・印鑑

なお、故人が世帯主だった場合、国民健康保険の手続きとは別に「世帯主変更」の手続きが必要になることがあります。あわせて確認しておきましょう。

後期高齢者医療制度の資格喪失手続きを行う(原則14日以内)

お亡くなりになった方(主に75歳以上の方)が後期高齢者医療制度に加入していた場合は、資格喪失に伴う手続きが必要です。

【手続きを行う人】
原則として、同世帯の親族または相続人

【手続きを行う場所・期限】
故人が住んでいた市区町村の「後期高齢者医療窓口」にて、原則として死亡日の翌日から14日以内に手続きを行います。

【返却するもの・持ち物】
・故人の「資格確認書」や「健康保険証」など、自治体から交付されていたもの
※マイナンバーカード自体を窓口へ返却する必要はありません。
・手続きを行う方の本人確認資料・印鑑
・振込先口座がわかるもの(葬祭費の支給申請を行う場合)

※持ち物や申請方法は自治体によって異なるため、あらかじめ自治体の公式サイト等で確認しておきましょう。
※死亡届の提出により資格喪失処理が自動で行われる自治体もあります。

介護保険の資格喪失手続きを行う(原則14日以内)

お亡くなりになった方が介護保険の被保険者だった場合は、資格喪失に伴う手続きが必要です。

【手続きを行う人】
原則として、故人の家族・親族、または相続人(介護保険料の還付や未納分清算の対象者となる方)

【手続きを行う場所・期限】
故人が住んでいた市区町村の「介護保険担当窓口」にて、原則として死亡日の翌日から14日以内に手続きを行います。

【返却するもの・持ち物】
・故人の「介護保険被保険者証」(負担割合証や認定通知書がある場合はあわせて返却)。
・手続きを行う方の本人確認書類・印鑑
・相続人(代表者)の口座情報がわかるもの(保険料清算のため)

※持ち物や申請方法は自治体によって異なるため、あらかじめ自治体の公式サイト等で確認しておきましょう。

【介護保険料の清算について】
死亡月までの保険料を再計算した結果、保険料を納め過ぎていた場合は遺族(相続人)へ還付されます。反対に、未納分や不足分がある場合は、相続人に納付義務が引き継がれます。

※死亡届の提出により資格喪失の処理自体は自動で行われる自治体もあります。

世帯主変更届を提出する(原則14日以内)

お亡くなりになった方が世帯主だった場合は、新しい世帯主を登録する「世帯主変更届(住民票の記載事項変更届)」の手続きが必要です。

【手続きを行う人】
新しく世帯主になる方、または同じ世帯の世帯員

【手続きを行う場所・期限】
故人が住んでいた市区町村の窓口(戸籍住民課など)へ、死亡した日の翌日から14日以内に提出します。

【持ち物】
手続きを行う方の本人確認書類・印鑑

※持ち物や申請方法は自治体によって異なるため、あらかじめ自治体の公式サイト等で確認しておきましょう。

葬儀後に早めに済ませておきたい手続き

葬儀後、なるべく早めに行なったほうがよい手続きに、年金や生命保険の手続き、銀行口座の状況確認、クレジットカードの解約、各種契約の解約・名義変更などがあります。

年金の受給停止・未支給年金などの手続きをする

お亡くなりになった方が国民年金や厚生年金を受給していた場合は、年金に関する手続きが必要です。

亡くなった方にまだ受け取っていない年金がある場合は、一定の条件を満たす遺族が「未支給年金」を請求できます。未支給年金は、亡くなった方と生計を同じくしていた遺族が請求でき、受け取れる遺族には一定の順位があります。

死亡届の提出が必要かどうかや、未支給年金を請求できるかどうかは、年金の加入状況やマイナンバーの登録状況などによって異なります。必要な手続きや書類については、年金事務所などに早めに確認しておきましょう。

なお、未支給年金の請求には5年の時効がありますが、手続きを後回しにせず、年金事務所などに早めに確認しておくと安心です。

生命保険の保険金を請求する

故人が生命保険に加入していた場合は、契約内容を確認し、保険金を受け取れるか確認しましょう。

死亡保険金は、保険金受取人が生命保険会社に連絡し、必要書類を提出することで受け取ることができます。一般的には、保険会社への連絡後に請求書などの必要書類が案内されます。

請求の際には、保険証券や死亡診断書、保険金受取人の本人確認書類などが必要になる場合があります。必要書類は保険会社や契約内容によって異なるため、加入していた保険会社に確認しましょう。

生命保険には、死亡保険金だけでなく、亡くなる前の入院や手術などを保障する給付金が含まれている場合もあります。保険証券や契約内容を確認し、請求できる保険金や給付金がないか確認しておくことが大切です。

銀行口座の凍結前後の手続きを確認する

そのうえで、金融機関に死亡の事実を伝え、必要な書類や相続手続きの方法を確認するとよいでしょう。

相続手続きでは、「遺言書の有無や相続人の確認」、「必要書類の提出」などが必要になる場合があります。金融機関によって手続きの方法や必要書類が異なるため、早めに問い合わせておくとよいでしょう。

なお、口座凍結前であっても、故人の預金を相続人が無断で引き出すことは、相続人同士のトラブルにつながる可能性があります。預金を引き出す必要がある場合は、相続人間で確認したうえで、適切な方法で手続きを進めましょう。

クレジットカードや公共料金などを解約する

故人名義のクレジットカードや、電気・ガス・水道、携帯電話、インターネットなど、故人が生前利用していた各種契約の状況を確認し、必要に応じて解約や名義変更を行います。

特に、家賃や携帯電話、公共料金、各種サブスクリプションサービスなど、使っていなくても料金が発生するものについては、早めに確認することをおすすめします。

受け取れる給付金・年金などを確認する

条件によっては、葬儀後に、ご遺族が受け取れる給付金や払い戻しがあります。制度ごとに申請期限が異なるため、該当する人は期限を確認して早めに申請しましょう。

葬祭費・埋葬料を申請する

故人が国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた場合、葬儀を行った方に「葬祭費」が支給されることがあります。また、会社員などが加入する健康保険の被保険者が亡くなった場合は、埋葬を行った方に「埋葬料」または「埋葬費」が支給される場合があります。

支給額や申請期限、必要書類は加入していた健康保険や自治体によって異なるため、対象となる場合は、早めに確認して申請しましょう。

高額療養費の払い戻しを確認する

故人が亡くなる前に医療機関などで支払った医療費が、1カ月の自己負担限度額を超えていた場合、超えた分の払い戻しを受けられる「高額療養費制度」の対象となることがあります。

高額療養費の支給を受ける権利は、一定の条件を満たす相続人に引き継がれます。故人が加入していた健康保険が国民健康保険や後期高齢者医療制度の場合は市区町村など、健康保険の場合は加入していた健康保険組合や協会けんぽなどに、支給対象となるかを確認しましょう。

申請方法や必要書類、申請期限は加入していた健康保険によって異なるため、医療費の自己負担額が高額になっていた場合は、早めに確認しておくと安心です。

遺族年金を請求する

故人が国民年金や厚生年金に加入していた場合、一定の要件を満たす遺族は「遺族年金」を受け取れる場合があります。

遺族年金には、国民年金から支給される「遺族基礎年金」と、厚生年金から支給される「遺族厚生年金」があります。遺族基礎年金は、主に子のある配偶者や子が対象となり、遺族厚生年金は、故人との続柄や年齢などに応じて対象となる遺族が定められています。

ただし、亡くなった方の年金加入状況や保険料の納付状況、遺族の年齢・続柄などによって受給できるかどうかが異なります。対象になる可能性がある場合は、年金事務所などで受給要件や必要書類を確認し、早めに請求手続きを行いましょう。

相続に関する手続きも期限を確認して進めよう

これまでご紹介してきた各種手続きと並行して進めたいのが、相続に関する手続きです。ここでは、相続手続きについて順を追って解説します。

①遺言書の有無を確認する

故人が遺言書を残している場合は、原則としてその内容に沿って相続手続きを進めます。

そのため、まずは自宅などに保管されている遺言書がないか確認しましょう。あわせて公正証書遺言や法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用していないかも確認しておくとよいでしょう。

②相続財産・債務を確認する

相続では、預貯金や不動産、株式などのプラスの財産はもちろんのこと、借入金や未払い金などの債務も確認しましょう。財産と債務の両方を把握したうえで、その後の相続手続きを進めることが大切です。

③相続放棄・限定承認を検討する

故人に多額の借金などがある場合は、相続放棄や限定承認を検討します。相続放棄・限定承認は、原則として相続の開始を知った日の翌日から3カ月以内に家庭裁判所へ申述する必要があります。

④相続税の申告・納税を行う

相続した財産の総額が基礎控除額を超え、相続税がかかる場合は、相続税の申告・納税が必要です。原則として、相続の開始を知った日の翌日から10カ月以内に、故人の住所地を所轄する税務署へ申告・納税します。

相続税がかかるかどうかや申告の要不要が分からない場合は、税理士などの専門家に相談しましょう。

葬儀後の手続きを進める際の注意点

葬儀後の手続きを進める際は、以下の点に注意しましょう。

期限のある手続きを優先する

葬儀後にご遺族が行うべき手続きの全体像を把握し、期限の早いものから優先的に進めていくと、期限切れによるトラブルを防ぐことにつながります。

必要書類をまとめて保管する

葬儀後は、さまざまな手続きで書類の提出を求められます。手続きをスムーズに進めるためにも、必要書類は一カ所にまとめて保管しておきましょう。

特に、死亡診断書(死体検案書)のコピー、故人の戸籍謄本・除籍謄本、住民票の除票、印鑑証明書、故人の健康保険や年金に関する書類、預貯金や生命保険に関する書類などは、手続きの際に必要になる場合があります。

自治体や加入している制度による違いを確認する

故人の住民票のある自治体や、加入していた制度によって手続きの条件は異なります。

相続は、必要に応じて専門家に相談する

相続手続きは、専門的な内容が多く時間もかかるため、無理に自分だけで解決しようとせず、必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。

故人の財産調査は、弁護士・司法書士・税理士・行政書士、相続放棄や限定承認については弁護士や司法書士、故人の所得税の確定申告は税理士など、内容によって相談先が異なるので注意しましょう。

「葬儀後に遺族がやるべきこと」で、よくある質問

最後に、葬儀後にご遺族がやるべきことについて、よく寄せられる質問にお答えします。

Q:葬儀後は、まず何から始めればいいですか?

A:葬儀後は、まず期限のある手続きから確認しましょう。

ご家族を亡くされた直後は、さまざまな手続きが重なります。すべてを一度に行おうとせず、まずは期限が決められている手続きを確認し、必要な書類をそろえることから始めることが大切です。

その後、年金や生命保険、銀行口座などの手続きを進め、落ち着いたら相続に関する手続きにも取りかかるといった流れがおすすめです。

Q:年金の手続きはいつまでに行えばいいですか?

A:亡くなった方が公的年金を受給していた場合、年金事務所等への「受給権者死亡届」の提出が必要です。

【未支給年金の請求について】
亡くなった方にまだ支給されていない年金(未支給年金)がある場合は、一定の条件を満たす遺族が請求できます。請求権の時効は5年ですが、必要書類の確認や手続きをスムーズに進めるためにも、速やかに年金事務所または年金相談センターへご相談ください。

※会社員などの健康保険・厚生年金保険の「資格喪失届」は、年金受給の死亡届とは別の手続きです。こちらは原則として勤務先の事業主が死亡日の翌日から5日以内に手続きを行います。

Q:葬祭費はいくらもらえる?

A:故人が国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた場合、受け取れる「葬祭費」の額は自治体によって異なりますが、3万円〜5万円程度(東京23区などは7万円)が目安です。

自動では振り込まれず申請が必要となるため、期限内(葬儀を行った日の翌日から2年以内)に、故人が住んでいた市区町村窓口で速やかに確認・手続きを行いましょう。

Q:銀行口座はいつ凍結される?

A:銀行口座は、銀行が故人の死亡の事実を知ったタイミングで凍結されます。ただし、市区町村役場に死亡届を提出したからといって、銀行が死亡の事実を知るということではありません。多くの場合、ご遺族からの連絡を受けて知ることになります。

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Q:葬儀後の手続きを葬儀社に相談できる?

A:はい、葬儀後の手続きについて葬儀社に相談することは可能です。

葬儀後は、年金や健康保険、銀行口座、生命保険、相続など、さまざまな手続きが必要になります。手続きの種類によっては、期限が定められているものもあるため、何から始めればよいかわからない場合は、まず葬儀を依頼した葬儀社に相談してみましょう。

ただし、年金や健康保険、相続などの公的な手続きは、原則としてご遺族自身で行う必要があります。葬儀社では、必要な手続きの確認や窓口の案内、専門家の紹介などを行っている場合があります。

さがみ典礼でも、葬儀後のさまざまなご不安やお困りごとについてご相談いただけます。手続きについてわからないことがある場合は、一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

葬儀後の手続きは、優先順位をつけて進めよう

ご家族を亡くされた後、ご遺族は、深い悲しみの中、さまざまな手続きを進めなければなりません。

まずは、5日以内・14日以内など期限が設けられている手続きを優先し、その後、年金や生命保険、各種給付金などの手続きを進めましょう。相続についても、相続放棄や限定承認には3カ月以内、相続税の申告・納税には10カ月以内という期限があります。

何から始めればよいかわからないときや、自分だけでは判断が難しい場合は、葬儀社や各種窓口、専門家に相談しながら、一つずつ進めていくと安心です。

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