お葬式のマナー
2024.02.19
神道でお葬式をしたらお墓はどうする?仏教のお墓との違いや墓参りのマナーも解説
日本でお墓というと、仏教に基づくものがほとんどです。
そのため神道でお葬式をした場合、お墓はどうすれば良いの?という疑問は当然出てくると思います。
少し前に神式と仏式の葬儀や戒名の違いについて解説しましたが、今回は神道のお墓について、仏教との比較を交えながら解説したいと思います。
神道のお墓と仏教のお墓の違いを知りたい方や、神道の墓地や霊園をお探しの方、神道の墓参りのマナーを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
神道(しんとう)とは
日本に仏教が伝わる以前から日本人は海、山、川、滝、池、湖、木などあらゆる自然物に神の存在を見出してきました。神道は、昔の人々によるこのような自然崇拝(アニミズム)を体系化した宗教といわれています。
「八百万(やおよろず)の神」と表現されるように、自然界のあらゆるもの(森羅万象)に神が宿るという多神教の思想で、教祖や創始者を持たないのが特徴です。
また神道では魂が宿る物体のことを御神体(ごしんたい)といい、信仰の拠点となる神社はそのシンボルと位置付けられています。
神道のお墓(仏教のお墓との違い)
仏教がインドから伝来した時点では、お墓を建てるという教えはありませんでした。そのことからもわかるようにお墓は、先祖を祀るという日本古来の慣習に基づいたものになります。そのため仏教と神道のお墓に大きな違いはありません。ただ、両者の墓には形状や特徴の違いも見て取れるため、簡単に見分けることができます。神道のお墓の特徴は以下のとおりです。
神道の墓は、てっぺんが尖っている
仏教のお墓は石が3つ重なっている3段墓が多く、一番上の石は長方体になっています。神道のお墓も形は似ているものの、一番上の石のてっぺんが尖っているので一目で違いを見分けることができます。
この尖っている部分は、歴代天皇の皇位継承のしるしとされる「三種の神器(さんしゅのじんぎ)」のうちの一つにあたる天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)に由来しています。
ちなみに三種の神器の他の2つには、八咫鏡(やたのかがみ)と八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)がありますが、神道に基づいて行われる多くの儀式において、この鏡、剣、勾玉は神の依代として重要な役割を果たしています。
神道の墓には、香炉がない
お墓参りといえば線香を思い浮かべる方も多いと思いますが、それは仏教の教えに基づく慣習です。仏教でお墓参りや葬儀の際に線香を焚くのは、仏様は香りを食べるという「香食(こうじき)」という考えに由来しています。また香を焚くことで心と体が清められる、お香の香りは仏様の慈悲の心を表している、など仏教では「香」を焚くことを大切にしています。しかし神道にはそのような教えや慣習はありません。そのためお墓にも香炉は必要ありません。
神道の墓には、お供物の台を設置する
香炉がない代わりに神道ではお供物用の台を設置します。神道のお墓参りでは、この台の上にお供物や玉串を飾ります。台の形は神社で用いられる八本足の白木の台=「八足台(はっそくだい)」を模した形をしています。
墓石に刻まれた文字の違い
仏教のお墓には「○○家之墓」や「南無阿弥陀仏」などと刻まれていることが多いですが、神道のお墓には「○○家奥津城」または「○○家奥郡城」と刻まれています。奥津城/奥郡城(おくつき)は「〇〇家の眠る墓」という意味です。また仏教でいうところの戒名のことを神道では諡(おくりな)といいますが、お墓に刻まれている諡も、たとえば成人男性には「大人(うし)」、成人女性には「刀自(とじ)」の文字が入るなど、神道ならではの特徴を表しています。
神道における戒名=諡(おくりな)については、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
神道でお葬式をしたらお墓はどうする?
神道と仏教のお墓の違いをご理解いただいたところで、次は神道のお墓を建てる場所やお墓にかかる費用についてお伝えします。
あたりまえですが、神式の葬儀を取り行った場合は、神道のお墓に埋葬することになります。葬儀は神式で執り行い、寺院墓地に埋葬するなどということはできませんので注意しましょう。
神道のお墓は神社にはない
仏教ではお寺の敷地内に墓地があることも珍しくありませんが、「死」を穢れとする神道では、神聖な神社の敷地内に墓地が設けられることはありません。
神道のお墓はどこに建てる?
そのため神道で葬儀を執り行った場合、お墓は、宗教不問の公営または民営の霊園、または神社が管理する墓地や霊園に建てることになります。しかし神社が管理する墓地は、お寺が管理する墓地に比べて数は多くありませんので、多くの場合、「宗旨宗派不問」「無宗教」と謳われた公営または民営の霊園を探してお墓を建てることになります。
ちなみに栃木県には、1705年から続く歴史ある神社「三祖神社」が管理する「三祖神社霊苑」が宇都宮市にありますので、気になる方は調べてみてください。
神道のお墓にかかる費用は?
神道か仏教かに関わらず、一般的にお墓を建てるのに必要な費用は200万円前後と言われています。その内訳の多くは、墓石の費用によるところが大きく、石の大きさや種類などによって費用が前後します。そのため敷地面積が広く、高級な石を使えば使うほど、お墓にかかる費用は大きくなります。
また墓地を購入するにあたっては、墓石の費用以外に「年間管理費」「永代使用料」が必要になります。管理費の相場は年間5千円〜2万円、永代使用料の価格は20万〜200万までと幅広く、霊園によって差がありますので、各霊園の公式サイトで確認し比較検討してみてください。
神道のお墓参りのマナー(仏教のお墓参りとの違い)
最後に神道のお墓にお参りをする際のマナーについてお伝えします。仏教のお墓参りとは作法が異なる部分がありますので、仏教のお墓参りに慣れている方は違和感があるかもしれませんが、事前にマナーを頭に入れておくことでスムーズにお参りをすることができます。
神道では、榊の葉を供える
仏教では、お墓参りの際には仏花といわれるお花をお供えする慣習がありますが、神道ではお花はお供えせず、代わりに榊の葉をお供えします。榊は木辺に「神」と書く漢字からもわかるように、古くから神聖なものとして神事に用いられてきた植物です。
神道では、線香は用いない
前述した通り、線香は仏教の教えに基づく供物のため、神道では用いません。
供物は神饌(しんせん)が基本
仏教のお供物といえば、五供(ごくう)といわれる「香」「花」「灯燭」「浄水」「飲食」が基本となりますが、神道では「水」「洗米」「塩」「お神酒」といった神饌(しんせん)が基本のお供えとされています。それ以外に故人様の好物をお供えする場合もあります。
神道では、二礼二拍手一礼が基本
また、お参りの際は神社でのお参り同様に「二礼二拍手一礼」を行います。
神道では、数珠は用いない
仏教では合掌の際に数珠を用いますが、数珠は念珠ともいわれ、本来は念仏を唱えた数を数えるために使用するものでした。このように仏教に基づく道具(仏具)である数珠は、神道では用いられません。もちろん合掌も仏教独特の作法になります。
神道では、宗教不問の霊園または神社が管理する霊園にお墓を建てる
ここまで、神道のお墓の特徴や、お墓を建てる場所、お墓参りのマナーなどを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
神式の葬儀を執り行った場合は、お墓も神道に基づくお墓に埋葬することになります。寺院の管理する墓地に比べて神社が管理する墓地は少ないため、宗旨宗派不問の霊園を探してお墓を建てるケースが多くなっています。これから神式の葬儀を執り行うという方は、納骨先についても考えながら準備を進めていかれることをおすすめします。
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